チームOPSは12球団ワーストの貧打…データで今季を振り返る【オリックス編】
1試合平均得点が平均失点を下回る
3位と8ゲーム差の4位、クライマックスシリーズ進出争いに加わることもなく、4年連続のBクラスに終わったオリックスバファローズ。今年のペナントレースにおける得点と失点の移動平均を使って、チームがペナントレースのどこでどのような波に乗れたかを検証してみます。移動平均とは大きく変動する時系列データの大まかな傾向を読み取るための統計指標です。
グラフでは9試合ごとの得点と失点の移動平均の推移を折れ線で示し、
得点>失点の期間はレッドゾーン,
失点>得点の期間はブルーゾーン
として表しています。
例年通りと言ってしまえばそれまでなのですが、好調と不調の波が交互に来て、いい時と悪い時がはっきり別れており、勝率が大きく伸びない様子が伺えます。
今季のオリックスですが、投手陣は好調でした。防御率3.69は12球団トップ、1試合平均失点は唯一の3点台(3.95)、WHIP1.25、クオリティスタート(QS=先発投手が6イニング以上を投げ、3自責点以内に抑える)率52.4%も12球団1位です。
グラフでも失点の移動平均が5点を超えることなく低い水準で推移していることが分かります。ただチームOPS.673は12球団ワースト。1試合平均得点が3.76と平均失点を下回る状況では、ピタゴリアン期待値として推定される勝率.480程度の勝率しか期待できないのは当然のことでしょう(実際の勝率は.471)。