指導役の球児が野球の楽しさ再確認 高野連が取り組む「キッズフェスタ」とは?

高校球児が未就学児に野球をレクチャー【写真:編集部】
高校球児が未就学児に野球をレクチャー【写真:編集部】

テスト3日前にも関わらず定員の20人は志願者ですぐに埋まる

 札幌日大高の森本卓朗監督も高校球児の行動力に驚いた一人。「子供をあやす自信がある人」を募ったところ、テスト3日前にも関わらず定員の20人は志願者ですぐに埋まったという。「最初は集まるか心配でしたが、選手たちは楽しそうにやっていました。選手にも良い経験になるし、子供たちも楽しむことができる。両方にとって意味のある良いイベント」と評価した。

 参加した高校生も楽しみながら大きな刺激を受けていた。札幌光星高の近藤尚矢主将は(2年)は「小さい子たちがとにかくかわいくて。一緒になって楽しめました」と笑う。無邪気にバットを振り、一生懸命ボールを追いかける。そんな子供たちの姿を見て、昔の思い出がよみがえってきた。「僕たちも野球が楽しくて始めた。明日からまた新鮮な気持ちで野球ができそうです」と話す表情には充実感がにじむ。2時間常に行動を共にしてすっかり仲良しになった子供と閉会式後には写真撮影をして笑顔で別れた。

 札幌日大高の大滝奏斗主将(2年)もこのイベントで野球の楽しさを再確認した。「自分たちが野球の楽しさを味わいながら、その楽しさを子供たちに伝えられたらと思って参加しました」と話す。4歳や5歳の未就学児に教えることは簡単ではないが「どう教えたらいいか、頭を使うし、コミュニケーションの勉強になりました」とさわやかに笑った。

 参加者のアンケートには「こうこうやきゅうのおにいちゃん、あそんでくれてありがとう」と用紙一面使って書かれた感謝の言葉もあった。高校球児にとっても未就学児にとっても有意義な一日となり、初めてのイベントは大成功。北海道高野連は来年も開催を予定している。

【写真】高校球児たちが野球をレクチャー! 可愛らしい子どもたちの笑顔が飛び交うイベント風景

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