ロッテ井口監督が明かす監督業の難しさ「サイン出さなければよかったとか考える」

他球団とのトレードも積極活用「出られない選手がいるのはもったいない」

――監督と呼ばれるのは慣れましたか?

「最近は『井口さん』って呼ばれることがなくなりましたね。『監督』って呼ばれます。1日中怖い顔してますから(笑)」

――怖い顔をしていても、チームが勝てば笑顔になります。

「現役の時より今の方が、試合に勝つことがうれしいですね。現役の時以上に、チームの勝ち負けに関してはドキドキしている。いつも念じています。『頼む、抑えてくれ』『頼む、打ってくれ』って。それしかできないんで(笑)」

――身体以上に気持ちのアップダウンが多そうですね。

「そうですね。選手の時は勝てなくても、飲んですぐ寝ればよかったけど、監督はそういうわけにもいかない。次の日のことも考えて、相手投手の映像やデータを見てますよ。現役時代よりも、じっくり見てます」

――そういう努力も、選手に存分に実力を発揮して、試合に勝ってもらいたい思いがあるから。

「選手の実力を発揮するという意味では、トレードも含めていろいろ考えています。なかなか試合に出られない選手もいる。そこは他の監督と話をしながら、いろいろなシャッフルをしていければ。今年の岡(大海)と藤岡(貴裕)みたいに、お互いそこにいても出られない選手がいるんじゃもったいない。僕もメジャーでトレードされた経験がありますが、選手にとっては試合に出られるチームにいるのが一番幸せだと思う。そこは恐れずにやっていきたいですね」

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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