来季目標は「143試合フル出場」―パ・リーグ新人王の楽天田中に独占インタ

インタビューに応じた楽天・田中和基【写真:(C)PLM】
インタビューに応じた楽天・田中和基【写真:(C)PLM】

ベストプレーの背景には尊敬するレジェンドとチームメートの存在

 昨季の快進撃から一転、2018年は最下位に沈んだ楽天。苦しんだチームの中でブレークを果たし、東北の希望となった若鷲と言えば、2年目の24歳・田中和基外野手だろう。

 田中将大投手、則本昂大投手に次いで球団3人目、野手としては初となるパ・リーグ新人王を受賞。「2018 日米野球」では侍ジャパンのトップチームにも初選出された。飛躍の年となった2年目のシーズン、「自身が選ぶベストプレー」とは。そして最下位からの逆襲を目指す来季への課題、目標について語ってもらった。

――「今季自身が選ぶベストプレー」第2位は?

「8月29日の西武戦、内田とのアベックホームランです。内田のホームランはえげつなかった。打った瞬間でした。あいつは本当にすごいですよ」

――同じイニングに、田中選手も逆方向に一発を放っています。

「試合前の時点で、(先発の)榎田投手に対して10打数1安打と完全に苦手にしていましたが、1打席目のライトフライも感覚は良くて、2打席目、3打席目とヒットが出て、4打席目でホームランが打てました。ただ、その結果よりも僕がうれしかったのは、内田と同じイニングにホームランを打てたことです。オフのトレーニングで内田と一緒に(西武の)松井稼頭央さんにお世話になっているのですが、その稼頭央さんの前でアベックホームランを打てたのが、とてもうれしかったです。周りの人から見たらそんなに派手な結果ではないですが、僕の中では印象に残っています」

――同じスイッチヒッターで、17年にチームメートだった松井氏から教わったことは多いですか?

「自主トレも一緒にさせてもらいましたし、昨年は同じチームで一緒に食事をする機会もたくさんありました。稼頭央さんは、プレーに関しては『こうしたほうがいいんじゃない?』くらいはあっても『こうしろ』というのは絶対なかったです。それよりプレー以外のこと……野球道具を大事にするとか、ファンの人や審判の人に敬意を払って大切にするとか、そういったことを教えてもらいました。あれだけの結果を残して、球界ではレジェンドと言われている人が、そういうことを一番に考えているのはやっぱりすごいです。あんなバッティング、あんな走塁をやれと言われても、今の段階ではできないと思いますが、プレー以外のことなら今の僕にもできるので、真似していきたいです」

――一緒に自主トレをしていた内田選手に対するライバル意識はありましたか?

「内田は内野手、僕は外野手なので。ライバルとしては誰も意識していないです。自分のできることをしないと、試合に出してもらって(得たもの)も崩れていきますし、他の人と競うことも大事ですけど、まず自分が良くなることを考えています。シーズン中に、もし同じ質問をされたら『この人がライバルです』と言えるかもしれないですが、今の時点では、自分の強化をしなければいけないと思います」

入団時に決めた「プロでの目標」を2年目で実現、来季目標は?

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