野球離れを食い止めるには… 日本野球科学研究会で発表された3つの実践例
つくば市では「サッカーへの流れを押し返す」野球クラブを設立
筑波大学医学系放射線科スポーツ医学系の岡本嘉一講師はスポーツメディカルの専門家だが、その傍ら、2013年に春日学園少年野球クラブ(茨城県つくば市)を設立した。そこでは、4つの理念を掲げている。
・罵声指導の禁止
・(練習時間)週末1/4ルール
・コーチングを専門に学ぶ筑波大学院生による指導
・適度な試合数と厳密な球数制限による肩、肘酷使の防止
さらには、下記の3項目も徹底。
・父母会設立の禁止
・「勝利至上主義の否定」と「勝ちに行く姿勢」の奨励
・「ノーサインノーバント主義」
これにより、子供たちの肩肘故障者を最小限に抑えながら、つくば市の大会で勝率5割をマークする理想的な少年野球チームを作り上げた。岡本講師は、近年多くの子供がサッカーへと流れていることに強い危機感を抱き、「サッカーへの流れを押し返す」野球指導を推進している。