ハム浦野、救援で結果残し年俸増 「お手本」の宮西に常に言われた言葉とは…
1060万円増の3000万円でサイン「お手本が近くにいるので、いろいろ聞きました」
日本ハムの浦野博司投手が5日、札幌の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1940万円から1060万円増の3000万円でサインした(金額は推定)。
プロ5年目の今季は、リリーフとして新境地を切り開いた。昨季までの通算39試合中、先発が33試合を占めたが、今季先発はわずか1試合。シーズン後半は抑えも任され、計36試合に登板して、2勝2敗9ホールド7セーブ、防御率2.16の好成績を残した。「中継ぎのやりがい、新たな発見というのがあったので、すごく楽しかった1年」と振り返る。
落差のある決め球のフォークが冴えた。昨季は33回で17個だった三振数が今季は41回2/3で44個と大幅にアップ。「しっかり腕が振れたと思います。あとは意識ですね。中継ぎは一発で決まるので、自然と低めの意識は強く持ったので」と自らの変化を分析した。
メンタル面では、11年連続50試合以上登板している宮西尚生投手から学んだ。「打たれた後にどうやって切り替えるか、難しい部分がありました。結構引きずるタイプなので。お手本が近くにいるので、いろいろ聞きました」と助言を求めた。
常に言われたことは「ランナーを背負った場面で気持ちが入るのは当たり前だけど、頭は冷静に。しっかり状況を考えて、整理してマウンドに立たなければいけない」という言葉だったという。
その教えを忠実に実践。「ブルペンの時から状況を把握して、マウンドに立っても周りを見て、投げるようにしました」としびれる場面でも結果を残した。
今季の経験とつかんだ自信を来季につなげる。「まだ先発か中継ぎかわかりませんが、どのポジションやるとしてやることは変わらない。チームの勝ちに貢献できるピッチングをしたいです」。来季も任された場面で淡々と相手打者を片付けていく。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)