プレー機会を求めチェコに渡った元徳島・安田氏 海外挑戦で得た大きな自信
国際大会で得た大きな自信、新たな道・堺シュライクスへ
7月にチェコで「プラハ・ベースボールウィーク」という大会が開催された。今大会ではチェコ代表をはじめ、イタリアやポーランドなど欧州各国の代表チームやオーストラリアのクラブチームが参加するなど大きな国際大会となる。
この大会で、安田氏は海外出身の選手で構成された「インターナショナル・スターズ」の一員として参加。初戦のオーストラリア戦で開幕投手を任され、3回無失点、続くチェコ戦でも無死満塁の場面を抑えるなど、実績を残していく。その後、優勝をかけて再びチェコと対戦すると、安田氏は中継ぎとして2回無失点の好投を見せ、チーム優勝の原動力となった。
「チームメートに恵まれたおかげもあって、安心して投げることができました。代表相手に投げた経験は大きな自信となり、後半戦は調子がとてもよかったです」と生き生きとした表情で振り返った。
こうしてチェコでのシーズンを終えて帰国した安田氏は、日本でも数少ない欧州野球の経験者として大きな財産を手にした。近年、チェコは積極的に国際大会にも参加しているが、なかなか日本では話題になる機会は少ない。チェコの野球レベル向上のために、安田氏からは「リーグにビッグネームの選手が来たらいいと思います。また、外国人のコーチや監督がいれば話題も増えるのではないでしょうか」との提案があった。
同時にこれから海外リーグに挑戦する選手達に向けても「将来のために1度、海外リーグを体験してほしいですね」とメッセージ。台湾、そしてチェコで投げてきた安田氏だからこそ言葉の壁に直面し、そこから前に進んだ経験が、今後の野球界に新たな選択肢を提供するきっかけとなる。
今後、安田氏は関西独立リーグに参入する堺シュライクスの一員としてマウンドに立つ。先日行われた入団テストに合格し、自らの力で新たな道を切り開いた。投球に貪欲な彼の挑戦は、まだまだ続く。
(豊川遼 / Ryo Toyokawa)