西武・辻監督、ドラ1松本に開幕ローテ入り期待「一角に入ってきてほしい」
菊池が背負った「17」となった松本「17といえば松本、と」
西武は13日、所沢市内で「2018 ドラフト新入団選手発表会」を開催し、今秋のドラフトで指名を受けた支配下7選手、育成3選手の全10選手が、詰めかけた約500名のファンクラブ会員の前で、真新しいユニフォーム姿を披露した。
発表会では新人から3年連続となる“いじり”を受けた辻監督は「すごいね。年々パワーアップしているね」と少々苦笑い。晴れ舞台で指揮官をいじって爆笑を誘った10人の若獅子たちに「どの選手にも(1軍の)可能性は十分あるし、そんな選手が出てきてほしいよね」と期待を寄せた。
その中で、特に注目されるのがドラフト1位の松本航投手だ。「1年目で菊池の穴(14勝)を埋めることは難しいと思うけど、開幕ローテの一角には入ってきてほしいと思っている。体は強いし、制球力も9回を投げても四球が少ない投手だと聞いている。ストライクが投げられるというのが一番いい」と先発ローテ入りを求めた。
その松本は発表会前、ユニフォームに袖を通し「緊張感が増しました。身が引き締まります」と緊張の面持ちで壇上へ。しかし、そんなそぶりも見せずに“監督いじり”をするほどの落ち着いた“デビュー戦”で「持ち味は質のいいストレート。いち早く戦力となって、チームに貢献したい」と、ファンに向けてしっかりとした口調で、自らのセールスポイントを伝えた。
日体大時に指導を受けていた辻孟彦コーチからは「無理をしないように。自分らしく、コツコツと」とアドバイスを受けたという松本。1軍キャンプスタートの可能性もあるが「練習についていけるように、そして怪我をしないよう、まずは体作り」と、土台作りからコツコツと始めるつもりだ。
背番号は17に。海を渡るエースが入団時に背負った番号だ。「17番は素晴らしい選手がつけていた番号ですが、17といえば松本と言われるように頑張りたい。ストレートをしっかり磨いて力をつけて、新人王を取れるように頑張りたい」と、力強く語った。
実は今日を迎えるまでの間、母校である明石商業高校で3週間の教育実習に行っていたという松本。「後輩たちからいい刺激を受けた。人に伝える難しさや、人生においても野球においても、自分の能力を活かして対応する難しさなどを感じた。(後輩たちの)フレッシュな力も感じて、いい経験をさせてもらった」。これから飛び込むプロの世界。新たな環境で自分の能力をいかに発揮できるか。自分らしさを貫いて、若獅子軍団の新たな歴史に名を連ねる存在となるか。大いに注目だ。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)