左右のリリーフ、1人で解決? 「135年でほぼ唯一」の両投げ投手はジ軍移籍目前
ドジャースからFAとなっているパット・ベンディット投手
今季ア・リーグ新人王に輝いたエンゼルスの大谷翔平投手。投打“二刀流”でメジャー球界を席巻し、ベーブ・ルース以来の二刀流選手として大きな脚光を浴びた。
大谷は投打の“二刀流”ではあるが、MLBの世界には右投げと左投げを1人で行う“二投流”の投手もいる。それが今季ドジャースでプレーしFAとなっているパット・ベンディット投手。この異色の両投げ投手が、ジャイアンツとの契約間近に迫っているとMLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」が報じている。
「ジャイアンツは信じるには見るしかない両投げのパット・ベンディットと契約間近」との見出しで、ジャイアンツのベンディット獲りを伝えた「Cut4」。記事内では、ジャイアンツはリリーフで左腕と右腕両方を必要としており「ブルペンに2人の投手を探す代わりに、1人の男と契約間近だと報道された。その男はパット・ベンディットで、ここ135年間でほぼ唯一の両投げの投手である」とされている。
33歳のベンディットは2008年、ドラフト20巡目でヤンキースに入団。アスレチックスに在籍した7年目の2015年にメジャーデビューを果たした。今季はドジャースで15試合に投げ、防御率2.57とキャリアハイの成績を残した。「Cut4」では「彼が投げるのを見るのは飽きない。彼は野球のプロ最高レベルの舞台で両投げをした。桁違いのことだ! 定期的に両投げする投手は2世紀以上の間いなかったし、今後も現れないかもしれない」と、ベンディットを評している。
MLBの長い歴史の中でも「両投げ投手」は、数える程しかいないという。記事によると、1995年にエクスポズ(現ナショナルズ)のグレッグ・ハリスが1試合だけ違う腕で投げたが、現代ではこれだけ。「それ以外の両投げ投手4人は全員1800年代にプレーした」とされている。
「彼は右利きであるが、彼の父は彼が3歳の時から野球やアメフトのボールなどを左手で投げさせた。リトルリーガーたちは彼のことを2人の別人だと思っていた」と記事ではレポートされ「ジャイアンツは来季同じような方法で彼がメジャーリーガーたちを困惑させ続けることを望んでいる」としている。異色の“二投流”は、ジャイアンツのブルペンを救う存在となるだろうか。