イチロー、田口、松井秀、青木らが確かな足跡残す MLB日本人外野手の歴史

日本人外野手で唯一ワールドシリーズ制覇2回を経験した田口

○新庄剛(2001~2003)

通算(3年):303試合876打数215安打20本100打点9盗塁 打率.245 OPS.668

 29歳の2000年オフにFA権を行使して阪神からメッツに移籍した。デビュー戦は2001年開幕戦、代走での出場となり、初打席で初安打を放った。その後レギュラーの座をつかみ、123試合に出場、打率.268、10本塁打、56打点。守備ではナ・リーグ5位となる13補殺という成績を残している。

 翌年はトレードでジャイアンツに活躍の舞台を移し、118試合に出場。打率.238と打撃成績こそ数字を落とすも、センターとしてナ・リーグ3位の10補殺を記録した。チームは2002年にワイルドカードからリーグ制覇。頂上決戦で敗退するも、新庄は日本人初となるワールドシリーズ出場を果たした。

 オフにはFAとなり、古巣のメッツと契約。1年ぶりに復帰を果たした。開幕からメジャーに帯同するも4月の月間打率が.167と、ケガの影響もあり打撃不振に。6月27日のヤンキース戦を最後にマイナー落ちし、この試合がMLB最後の出場となった。この試合では3打数2安打を記録し、この年5度目の複数安打だった。最終的には62試合に出場、打率.193、1本塁打、7打点。翌シーズンに日本ハムと契約、日本球界復帰を果たした。

 阪神時代に7度ゴールデングラブ賞を受賞した守備力はMLBの舞台でも高く評価され、ゴールドグラブ賞の受賞こそなかったが、補殺数やレンジファクターといった守備面の指標で毎年リーグ上位に食い込んだ。

○田口壮(2002~2009)

通算(8年):672試合1369打数382安打19本163打点39盗塁 打率.279 OPS.717

 32歳の2001年オフにFA権を行使してオリックスからカージナルスに移籍。1年目の2002年、2年目の2003年は出場がそれぞれ19試合、43試合にとどまり、メジャー定着はできなかったが、3年目の2004年に109試合出場、打率.291の成績を残す。チームはワールドシリーズ出場を果たすが、田口は2試合の出場にとどまり、チームも敗退。翌2005年にキャリアハイとなる143試合出場、8本塁打、53打点をマーク。さらに、2006年にはワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

 2008年にフィリーズに移籍。低調な成績に終わったものの、自身2度目のワールドシリーズ制覇を経験した。2009年にはカブスとマイナー契約を結ぶが、6試合の出場に終わり、2010年はオリックスと契約、日本球界に復帰した。

 5度のゴールデングラブ、1度のベストナインを受賞したNPB時代とは異なり、MLBキャリアを通して貴重なバイプレーヤーとして活躍。地元紙が選出する「ベストなベンチ要員」に選ばれる人望の厚さや、ハッスルプレーで存在感を発揮した。

“ゴジラ”こと松井秀は日本人初ワールドシリーズMVP受賞

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