2018年の大谷翔平名場面 “幻の完全”にメジャー洗礼…編集部が選ぶ5傑【投手編】

人生初の大手術も…衝撃的&歴史的投球の数々

○第3位:右肘内側側副靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)

 最初に異常が明らかになったのは、6月6日の本拠地ロイヤルズ戦だった。4回を投げて4安打1失点で早期降板。当初、降板理由は右手中指のマメと伝えられていたが、試合後に大谷が右肘の違和感を訴えたという。球団は7日にロサンゼルスで多血小板血漿治療(PRP治療)と幹細胞注射を受けたと発表。メジャー初の故障者リスト入りして3週間のノースローが決まった。

 打者では7月に復帰したが、投手ではじっくりとリハビリを継続。7月下旬に投球練習再開の許可が出て、9月2日の敵地アストロズ戦で待望のマウンド復帰を果たしたが、またも受難が待ち受けていた。初回に最速99.3マイル(約159.8キロ)を計測していた直球の球速は3回に一気に低下し、140キロ台まで落ちた。5日の敵地レンジャース戦前に米テキサス州内の医療施設で検査を受け、右肘靭帯に新たな損傷箇所が見つかり、医師から手術を勧められたことを発表した。その後は打者として活躍を続けたが、25日に復帰まで1年以上を要するトミー・ジョン手術を受けることが正式決定。シーズン終了翌日の10月1日に手術を受けた。二刀流旋風を巻き起こす中で衝撃的なニュースだった。

○第2位:本拠地初登板での“幻の完全”

 4月8日のアスレチックス戦で本拠地初登板初先発。メジャー2戦目で初回先頭から19人連続斬りという圧巻の投球を見せた。7回1死でセミエンに左前安打を許して完全試合は逃したものの、150キロ台の剛速球とスプリットを駆使して7回91球、1安打無失点1四球と好投。メジャー自己最多12奪三振をマークし、衝撃的な開幕2連勝を飾った。

 1シーズンで3戦連発&12奪三振はメジャー初。チーム開幕10試合で2勝&3本塁打は1919年のセネタース(ツインズ)のジム・ショー以来99年ぶりの快挙だった。日本人先発投手のデビュー戦から2試合連続勝利はヤンキースの伊良部秀輝、ドジャースの石井一久、オリオールズの上原浩治、レンジャーズのダルビッシュ有に次いで5人目。オープン戦は防御率27.00と苦しんだ投球が嘘のようだった。

注目浴びるメジャー初登板で不安を一掃

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY