人的補償の長野は広島で輝けるか? 天然芝&昨季3割超えのマツダは好材料
経験豊富なナイスガイ、若手&投手陣にも好影響?
広島が、巨人へFA移籍した丸佳浩外野手の人的補償として長野久義外野手を獲得した。7日、両球団から発表された。巨人にとっては昨年12月に炭谷銀仁朗捕手の人的補償として西武に移籍した内海哲也投手に続き、衝撃の生え抜き功労者の流出となった。
長野は2006年ドラフトで日本ハムから、2008年ドラフトではロッテから指名を受けたものの、いずれも入団拒否。2009年のドラフト1位で意中だった巨人に入団し、ルーキーイヤーの2010年に新人王を獲得した。11年には首位打者、12年に最多安打のタイトルに輝き、11年から3年連続でベストナインとゴールデングラブ賞をダブル受賞。12年からチームのリーグ3連覇に主力選手として大きく貢献した。内海に続く巨人を支えてきた功労者の流出に衝撃が走った。
昨季は打撃不振でシーズン序盤にスタメンを外れることも多かったが、8月には打率.473と復調。同下旬に背筋痛で離脱したこともあり116試合はプロ9年間で最少となったが、打率.290、111安打、13本塁打、52打点を記録。丸が流出した広島では外野手のレギュラーとして活躍が期待される。
今季の完全復活を目指す長野にとって、マツダスタジアムは格好の新天地となりそうだ。2016年は51打数11安打の打率.216、2017年は26打数5安打の打率.192と苦戦していたが、昨季は36打数12安打の打率.333、1本塁打2打点をマークした。
2014年オフに右肘と右膝の手術を受けてから打率3割を越えたことはないものの、硬く足腰に負担のかかる東京ドームから、天然芝で足腰の負担の少ないマツダスタジアムへ本拠地が移ることで“安打製造機”の復活にも期待がかかる。さらに、巨人ではチーム屈指のナイスガイで知られていた。鈴木誠也ら若手への好影響は間違いなく、昨季苦戦した投手陣にも生きた教材となりそうだ。
2013年オフに大竹寛がFAで巨人へ移籍した際には、人的補償として一岡竜司投手を獲得した広島。巨人時代の2012、2013年は目立った活躍はできなかったが、昨季まで2年連続で50試合に登板するなどセ・リーグ3連覇の欠かせない戦力となった。昨年12月で34歳となった長野。スカウティングに定評のあるカープに見出されたベテランが再び輝きを放つのか注目だ。
(Full-Count編集部)