オリ、マ軍の元同僚・長谷川氏が語るイチローの素顔 「今では彼がロールモデル」
イチローは“レジェンド”を見てレジェンドになった「今では彼がロールモデル」
ベンチでは選手たちと談笑したり、全ての試合前に一人一人と身振り手振りでオーバーなアクションを見せ、鼓舞する“意外”な姿を見せたイチロー。だが、それが本来の姿だと長谷川氏は語る。
「あれが本来のイチローのキャラですよ。孤高の存在と思われがちですが、僕と一緒のマリナーズ時代でもよくジョークを言って楽しませていました。ヒップホップが好きで、ダンスだって上手ですよ。日本のお笑いだって大好きでダウンタウンのDVDはよく見ていましたね。笑いのセンスはめちゃくちゃ持っていると思います」
若手選手と積極的にコミュニケーションをとる姿は後輩たちに何かを伝えるためのメッセージなのか。メジャーリーグの世界では“レジェンド”たちが受け継いでいく伝統が存在するという。
「僕の1年目にはエディー・マレーというレジェンドがいました。メジャーリーグは色々な人種が集まってます。日本人だから、ラテン系だから、アメリカ人だから、とか関係なく、伝統が繰り返し下の世代に引き継いでいく。イチローだって身をもってその伝統を感じていたでしょう。今では彼がそのレジェントとしてロールモデルとなっています」
昨季は大谷翔平が二刀流を成功させメジャーリーグを沸かせた。イチローの後を追う存在になる可能性を秘めた若きスター候補にも長谷川氏は注目している。
「イチロー選手はいつ引退しようと、すでにレジェンドの名声を得ている。おそらくメジャーの殿堂入りも果たすでしょう。大谷選手もその後を追う選手になる素質を十分に持っている選手です。怪我なくイチロー選手のように長きに渡ってプレーしてくれれば次のイチロー選手になるはず。ただ、そのためにイチロー選手が現役の間に何かヒントを得てほしいですね」
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)