“潮崎2世”へ―シンカーが武器のサイド右腕、西武ドラ4粟津「縁を感じる」
「何か1つ決め球が欲しい」、高校時代に潮崎氏の投球動画を見てシンカー習得
持ち前の貪欲さで進化を続けてきた西武ドラフト4位の粟津凱士投手が、“潮崎2世”となるべく西武第二球場での新人合同自主トレに励んでいる。
粟津の武器の1つが、自在に曲がり幅と落差を変化させることができるシンカーだ。投手に転向した直後の高校2年時、「何か1つ決め球が欲しい」と習得に取り組んだのが、シンカーだった。当時から横手投げだった粟津は、同じく右の横手投げで活躍した元西武の潮崎哲也投手の投球動画を見るように勧められ、習得を決意。最初は見よう見まねで投げ始めたが、大学3年時にようやく納得のいくボールを完成させた。磨き上げた魔球を武器に、東日本国際大では4年時に全日本大学選手権、明治神宮大会にチームを導く活躍を見せた。
新人合同自主トレの第2クールを迎えた12日は、新人選手たちも「今日が一番寒い」と口をそろえるほど冷え込んだが、寒空の下で全員が軽快に身体を動かした。
「ライオンズは高校時代に動画で見ていた潮崎さんがいるチーム。縁を感じるし、恵まれているなと思います」と話す粟津。シンカーの他にも、スライダー、カーブ、カットボール、ツーシームと多彩な変化球を操るが、プロの世界ではまず直球の球速アップを目指す。
「今は145キロですが、150キロくらいまでは行きたい。体重も(現在の83キロから)90キロまで増やしたいです。体重に見合った身体のキレが出るようなトレーニングをしたい」と意気込んだ。
(安藤かなみ / Kanami Ando)