2020&21年の野球殿堂入り候補予想 投打に多い中日選手、稲葉侍J監督も

2021年度には「平成唯一の200勝投手」山本昌がノミネート当確

【投手】

〇2020年度に新規ノミネートが予想される選手

なし

 勝利数、セーブ数の歴代100傑に入る投手で、2014年度に引退した選手はいない。

〇2021年度に新規ノミネートが予想される選手

・山本昌(1986-2015)中日
581試合219勝165敗5セーブ0ホールド3348.2回 防御率3.45
沢村賞1回、最多勝3回、最優秀防御率1回、最多奪三振1回、ベストナイン2回

・西口文也(1995-2015)西武
436試合182勝118敗6セーブ3ホールド2527.2回 防御率3.73
MVP1回、沢村賞1回、最多勝2回、最多奪三振2回、最高勝率1回、ベストナイン2回、ゴールデングラブ3回

・川上憲伸(1998-2014)中日、MLB、中日  ※2015年に引退
275試合117勝76敗1セーブ1ホールド1731回 防御率3.24
新人王、MVP1回、沢村賞1回、最多勝2回、最多奪三振1回、ベストナイン2回、ゴールデングラブ3回

・馬原孝浩(2004-2015)ダイエー・ソフトバンク、オリックス
385試合23勝31敗182セーブ47ホールド480.2回 防御率2.83
最多セーブ1回

 投手は先発、中継ぎの分業が進み、積み上げ型の数字が昭和の時代ほど伸びなくなったため、投手のノミネートは少ない。投手の場合、200勝は「十分条件」で当確となるが、問題となるのは200勝未満の投手や救援投手をどう評価するかだ。

 山本昌は「平成唯一の200勝投手」であり、タイトル獲得数も多く1年目選出の可能性が高いのではないか。

 西口は182勝だが、山本昌も獲っていないMVPを獲得しており、21世紀のパ・リーグを代表する投手だった。しかし、200勝未満ではエース級の活躍をしていても、土橋正幸、足立光宏、松岡弘、桑田真澄のように殿堂入りしていない投手も多い。時代の変遷は考慮されるのだろうか。

 救援投手では、歴代2位のセーブ数を誇る高津臣吾がノミネートされて4年目の今年は225票(60.5%)だった。NPB歴代3位の佐々木主浩は4年目で殿堂入りしており、来年の行方が注目される。

 昨年はNPB最多セーブの岩瀬仁紀、中継ぎでMVPに輝いた浅尾拓也が引退した。セーブ、ホールドについても、今後は一定の判断基準を設ける必要が出てくるだろう。

 こうしてみると投打ともに、中日でプレーした選手が多いことがわかる。21世紀に入ってから中日は強い時代が長かったが、この時期の主力選手が殿堂入り資格を得る時期に達しているのだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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