“新速球王”ヒックス、170キロ夢の大台に自信 「その球速がでるかもね」
メジャーデビューとなった昨季に169キロをマークしたジョーダン・ヒックス投手
昨季、カージナルスでメジャーデビューを果たし105.1マイル(約169キロ)を記録したジョーダン・ヒックス投手。“新速球王”として大注目を集める右腕は2年目を迎える今シーズンもさらなる球速アップに自信を持っているという。
「ヒックスは球速で存在を定義されたくないが、まだ上げられると思っている」
こう見出しを付け、ヒックスのインタビューを行ったのはカージナルスの地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」電子版だった。ヒックスは昨季5月20日のフィリーズ戦ではアロルディス・チャップマン(ヤンキース)に並ぶ人類最速となる105.1マイル(約169キロ)を記録。常時100マイル以上の速球を投げ込む右腕に“2年目のジンクス”という言葉は必要ないのかもしれない。
169キロを記録し全米の注目を浴びたが本人は冷静に口にしている。「それができたことは良かった。だけど、何というか…難しいことではないんだよ」。記事ではサインを求められた際に「105」という数字を同時に書くことを頼まれるが「投手としての存在を定義されたくないと思っている」と、球速だけに縛られたくない思いを語っている。
2年目のシーズンに向け球速以外に制球も磨き、打者と勝負したい思いが強いようだ。だが、マイナー時代から毎年球速が上がっているのは事実で、22歳の右腕は成長過程を歩んでいる段階だ。まだまだ、球速アップの可能性はあるという。
「それほど気にかけていることではないが、とてもクールなことだね。もしかしたら、0-2のカウントでゾーンにフォーシームを投げたら、その球速がでるかもね。分からないけど。だけど、目標としていることではないよ」
ヒックスは走者、打者、コースを気にせず右腕を全力で振り切った時には169キロを超す可能性に言及。106マイル(約171キロ)、107マイル(約172キロ)と夢の170キロにも期待がかかるが「具体的な数字はないよ。僕はただ三振を奪おうとしているだけなんだ」と話すに留めている。
メジャーデビューとなった昨季は73試合に登板し3勝4敗6S、70奪三振、防御率3.59の成績をマーク。今季はメジャー屈指の救援左腕アンドリュー・ミラー投手が加入しヒックスとの“最強救援コンビ”に注目が集まるカージナルス。速球王の称号を再び手にすることはできるのか注目が集まる。
(Full-Count編集部)