広島堂林、10年目を迎える悲壮な覚悟 再挑戦の三塁は「悪戦苦闘だらけですよ」

打撃には徐々に手応えも「実戦練習が始まってから見えてくるものもある」

 この日のキャンプの練習メニューには特守のところに堂林の背番号「7」が記されているが、「今日だけでなく毎日でも特守を受けたいくらい。守備コーチに出来るだけ多めにしてくださいとお願いしているんです」と千本ノックでも受けようかという気合いを入れて、毎日ボールを追いかけている。

 逆に打撃に関しては徐々に手応えを感じている。「以前まであった無駄な動きが取れて、良い感じにはなっています。打球の質も悪くはないです。でも、まだ実戦練習が本格化していないし見えない部分の方が多い。実戦練習が始まってから見えてくるものもあると思います」と決して安心はしていない。

 期待が積み重なりすぎると、重圧にもなる。でも、そこは開き直ってまっすぐに自分のプレーに突き進むのも悪くはない。「周りに若くていい選手が入っても自分は自分。そう思いながらやっています」。10年目だろうが堂林は堂林。今年こそ、その曇った表情を吹き払うような爽快なプレーを見てみたい。

(沢井史 / Fumi Sawai)

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