「先生は大っ嫌い」も「楽しかった」…高知の女子硬式高校野球、熱血監督の覚悟
全国を渡り歩いて有望50選手をチェックもスタートは11人
4月より高知中央高校で立ち上がる女子硬式野球部について西内氏に話を聞いた。
「何人もフラれましたが、11人でスタートすることができます」
高知県からは4人、四国からは徳島と愛媛、さらには広島、福岡、そして東京からも入学者が集まった。全国の様々な大会に顔を出し、およそ50人に声を掛けた。集まった11人でまずは船出する。
西内氏も大学まで野球を続け、教員として初めは男子野球部の顧問を務めた。甲子園出場へ猛勉強し、記した野球ノートは30冊を超えた。しかし、女子野球と出会い、指導する中、ノートをすべて捨てた。
「女子野球と関わり始め、感じた女子選手たちの純粋な想いですね。『野球を楽しみたい! 上手くなりたい!』という想いが彼女たちの源であり、野球をする理由である。私のノートは、戦術や細かい技術など応用的なことばかりでした」
室戸高時代を含め、5年以上、女子野球に携わり、考え方も変わった。
「柵越えホームランや140キロを投げさせたい。男子プロ野球に憧れて入ってくる選手が大半。そこに憧れている以上、目指して指導する。でも、現実は達成できない部分をバントや作戦などで補う」
ルールは当然男子と同じであるが、野球に対する情熱は純朴で、真っ直ぐだ。勝負にはこだわるが、彼女たちの目標を叶えたい。