イチロー、28年目のキャンプイン　新同僚は興奮「彼は国民的英雄」

球宴選出3度の31歳ブルースは“イチ信者”に「最高。イチローとプレーした、とみんなに言える」

　メジャー19年目、日米28年目のキャンプインを迎えたマリナーズ・イチロー外野手。正中堅手のマレックス・スミス外野手が右肘痛を訴え、3月20、21日のアスレチックスとの日本開幕2連戦（東京ドーム）ではスタメン出場の期待が高まりつつある。

　メジャーで数々の伝説を打ち立てた安打製造機の本格始動は、米メディアでも注目度抜群のようだ。「『彼はまるで国民的英雄のようだ』45歳イチローがマリナーズのスプリングトレーニングで圧倒し続ける」とのタイトルで報じたのは米全国紙「USAトゥデー」だった。敏腕記者、ボブ・ナイチンゲール記者が執筆した記事では、初日練習後に「大勢の熱狂なファンたちは必死になり、イチローのサインを貰おうとした」とスケッチ。その様子を見たのか、通算286本塁打を誇る左の大砲、ジェイ・ブルース外野手が「彼は国民的英雄のようだ。彼には神秘的な雰囲気がある。偉大さを物語っている」と語ったことを伝えている。

　昨年12月にメッツとの交換トレードでマリナーズへ加入したブルースは5シーズンで30本塁打以上をマーク。オールスター戦には11、12、16年と3度選出され、12、13年にシルバースラッガー賞を受賞している。経験、実績ともに十分だが、イチローとチームメートとしてプレーすることを誇りと思っているようだ。さらに記事ではブルースがこう話したことを伝えている。

「最高だよ。『イチローとプレーしたんだ』って、みんなに言うことができるんだ」

　さらに、記事では「（チームの）ロースターの誰よりも低い体脂肪7％でキャンプインした。（昨年5月以降は会長付き特別補佐だった）イチローは10か月間、この瞬間を待っていた」と伝えている。昨年は会長付特別補佐というフロント入りを経験し、まずは現役選手としてメジャーロースター入りを目指す。現役続行に対して懐疑的な意見もあるが、イチローは「比較の対象がないのでね、そんなに怖さはないです。ただ楽しいだけでもない。ただ、いつも期待を裏切りたいという気持ちはあります」と静かに意気込んでいる。周囲を圧倒するイチローに今季も期待したい。

（Full-Count編集部）