昨秋王者・札幌大谷、厳しい冬を乗り越え初の選抜へ 「うちでしかできないこと」

昨秋の明治神宮大会では西原、太田の2枚看板で一気に全国の頂点に

 狙いはもう一つ。甲子園のグラウンドに立つ時、この雪上練習を精神的な拠り所にしてほしいという指揮官の思いがある。「本州の高校のように年がら年中外でノックはできないけれど、逆にうちでしかできないことをやって『これだけやったんだ』という自信を持たせることが大事。昔、駒沢(苫小牧)さんも外でノックをして『うちしかやっていない』ということを自信にした」。常識を覆す雪上ノックで甲子園連覇した駒大苫小牧の例を挙げながら、真の狙いを明かした。

 初出場した昨秋の明治神宮大会では、最速142キロの本格派右腕・西原健太(2年)と昨秋公式戦防御率0.95と抜群の安定感を誇る右横手投げの太田流星(2年)を擁して、創部10年目にして一気に全国の頂点まで駆け上がった。投の2枚看板に加え、この冬の体力強化とバットの振り込みで打線も確実に力をつけている。

 14年12月に就任した船尾監督は、函館大有斗時代に2度甲子園に出場し、社会人時代(新日鉄室蘭、NTT北海道)に13度都市対抗出場、97年には日本代表としてインターコンチネンタルカップ優勝に貢献した。世界一を経験した船尾監督と甲子園連覇した五十嵐部長。オール道産子のチームを率いる道産子指導者コンビが、初めての甲子園でどんな戦いをするか楽しみだ。

(Full-Count編集部)

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