西武山川、OP戦1号は「行かないと…」 “鬼門”で大勝「勝つに越したことない」
昨季本塁打王がOP戦11打席目で初本塁打「全部必死にやっています」
■西武 11-3 ソフトバンク(オープン戦・5日・ヤフオクドーム)
昨年の本塁打王・西武の山川穂高内野手が5日、ソフトバンクとのオープン戦(ヤフオクD)でソフトバンク2番手・中田からオープン戦第1号となる満塁ホームランを放った。
「どすこーい!」。ベンチ前で豪快に四股を踏んで、左翼スタンドに詰めかけたレオ党にホームラン後の新パフォーマンス「どすこいポーズ」を披露した。
この日は3打席目に三遊間をしぶとく破るレフト前ヒットを放った山川。次の4打席目で滞空時間の長いホームランバッターらしい放物線を描き、「行かないと思った。(打球が)上がりすぎていたので。入ってくれてよかった」と振り返った。
昨シーズンはオープン戦で打率.136と率を残すことはできなかったが、開幕後はその不安も吹き飛ばす活躍を見せ、初の本塁打王を獲得。パ・リーグMVPにも輝いた。今年もオープン戦が開幕してから10打席目での初ヒット、11打席目で初ホームランとなったが「全部必死にやっていますし、それで結果が出る出ないはある。まだ10打席くらいしか立っていない。シーズンでも2試合ノーヒットも全然あると考えると、なにも焦る必要はない。去年(のオープン戦)みたいに30タコとかしてしまうと焦るとは思いますけど」と、自然体を貫く。
3月29日に行われるシーズン開幕戦と同じカード。この日の西武打線は先発した武田、後続の中田、スアレスからも点を奪い、13安打11得点とソフトバンクの投手陣を派手に打ち込んだ。しかし、昨シーズンはヤフオクドームで3勝8敗と勝ち切れない試合が多く、西武にとってこの球場は“鬼門”と言っても過言ではない。
それだけに、山川は「ヤフオクではどうしても『負けている』というイメージがある。勝っておくのに越したことはないですし、今日のソフトバンクの投手はシーズンでも投げてくる投手なので、その人たちから点を取れたのはいいことなんじゃないですか」と勝利を前向きにとらえた。
もちろん、大勝に浮かれることはない。「投手陣がフルパワーで投げてきたら、変化球もキレキレに見えてくるかもしれない。油断しないように」と引き締まった表情で語っていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)