菊池雄星の確かな“進歩”に指揮官も手応え「今夜の投球内容にすごくハッピー」

OP戦3度目の登板は4回5安打2失点「彼は吸収し続けている」

　マリナーズの菊池雄星投手は7日（日本時間8日）、敵地でのレッズ戦に先発し、4回5安打2失点と上々の内容だった。オープン戦3度目のマウンドとなったが、メジャーデビューに向けて着実に前進を続ける左腕。スコット・サービス監督は「すごくハッピー」と称賛している。

　初回に打球が左太ももに直撃するアクシデントがあり、ピンチを背負ったものの、1失点で切り抜けた菊池。2回には先頭ディートリックにソロ本塁打を浴びたが、その後は尻上がりに調子を上げた。3回途中には捕手とサインを確認する場面もあったものの、結局、失点は「2」のままでマウンドを降りた。

　試合後、サービス監督は「今日はキクチが先発だったね。非常に良かったと思う。序盤に2失点して、初回は少し手こずっていたけど、それ以降は良い球を投げていた。彼は強いゴロの打球を脚に受けていたけど、特に問題なかったよ。彼は大丈夫だと思う」と振り返った。サインの確認に時間がかかったことにも触れつつ「けど、再びとても素晴らしい投球をしてくれた。正しい方向に進んでいる。球数も増やし続けている」と、日本人左腕が見せる確かな進歩に手応えを示している。

「ここでは（日本とは）野球が少し違う。よりアグレッシブでパワーのある選手たちがいるのだから。これまで我々が目にしてきたのは、彼のスライダーの調子が良い時もあれば、カーブが良い時もあるということ。彼の今夜の投球内容にすごくハッピーだ。彼は吸収し続けている。マウンドに立つたび、捕手との関係などを学んでいる。上手く前進している」

　こう続けた指揮官。菊池が取り組んでいるチェンジアップについても「この先さらに目にすることになるだろう」と“予告”した。メジャーに適応し、投球の幅を増やしながら……。実りあるスプリングトレーニングとなっているようだ。

（木崎英夫 / Hideo Kizaki）