「代表は野球が好き」高田前GMも太鼓判 DeNA三原球団代表が目指すチーム作り

「私はファンの目線や、ファンをちゃんと意識したことをやっていきたい」

―吉田球団代表兼スカウト部長からご覧になっても、2年間、三原球団代表は大変な努力なさったのでは。

吉田「2年間ずっと側にいて、高田GMの考えも本当によく分かられているから、これからも参考にできると思いますよ。一番いい勉強ができたんじゃないかな。代表は本当に野球を見るのが好き。高田さんも『普通あんなに見ないよ。俺も負けている時にはグラウンドから出ていきたいくらいだけど、代表はずっと見ているんだ』って言ってたから(笑)。代表は野球が好きなんだなって話を、GMとしてました」

―高田GMの手腕しかり、野球しかり、近くで見ることから始まっている。キャンプでもウォーミングアップからグラウンドでチームの様子を間近で見ていらっしゃいました。

三原「見るしかできないですからね(笑)。キャンプでは人の動き、主にコーチや監督を見ながら、どういうことが起きたり、どういう空気になっているかを嗅ぎ取るようにしていました。あとは、フロントの人はタクシーに乗る人が多いみたいですが、遠征中のバスでもいろいろ気付きがあるので、私はずっとバスに乗ろうと思っていますね」

―チームで監督やコーチ、選手と同じ環境に身を置くことは大事だと。

三原「はい、本当に重要だと思います。そこにいることで、選手や監督、コーチからの私の見え方も変わってくると思うんですよね」

吉田「選手は見てますからね。一緒にいてくれるな、タクシーに乗ってるなっていうのは、選手は見てないようで見ていますよ」

―チームを作り上げる上で参考や目標にする例はありますか。

三原「例えば、編成ではトレードやFAなどの打ち手がある中で、日本ハムさんはすごく独特なやり方をされている。でも、日本ハムさんのやり方を横浜という土地でやって、ファンに受け入れられるのか、という議論もある。だから、いろいろなことを参考にはしますが、目指すモデルケースはあまり作らない方がいいような気がしています。ベイスターズにはベイスターズなりのやり方であったり、ベイスターズらしさがあるはずだし、そこはやっぱり大切にしていかないといけないなと思います。そういった意味で言うと、私はファンの目線や、ファンをちゃんと意識したことをやっていきたい。それは私が編成を見ることになり、スタッフみんなに集まってもらった時に、一番最初に話したことです。やっぱりファンを意識することは、すごく大切にしていきたいと思いますね」

 三原球団代表が大切にしたい「ファンの目線」とは何か。後編に続く。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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