「同じ失敗は絶対に繰り返さない」DeNA三原球団代表が心に秘める今季の決意
「5年後のチームがどうなっているのか、どの選手が核となるのか、そこまでは想定しています」
――頼もしいですね。
三原「もちろんです。これだけ実績のある方に信頼を置かない理由がないですよ、さすがに(笑)」
吉田「スカウトとしては、そう言っていただけるのが一番うれしいこと。ドラフトが成功すると、若いスカウトも頑張り甲斐がありますよ。あとは選手も頑張ってくれているからね。いい選手を獲ってきても、結果を残してくれないとどうにもならない。選手の頑張りと若いスカウトの頑張りは、三原代表にもすごく評価していただいています」
――日々全国で人材発掘に努めるスカウトの方々のモチベーションを保つことも大切です。
三原「我々ができることは本当に限られていますが、甲子園にスカウトの方が大勢集まると聞いたら、そこには顔を出したり……」
吉田「そうそう、三原代表はそれをやってくれるんですよ。甲子園まで来て、会食を開いてくれます(笑)」
三原「またよく食べるんですよ(笑)、スカウトのメンバーは」
吉田「この時とばかりにご馳走になってね(笑)。そういう心遣いがうれしいです」
三原「細かいところがスムーズにいく潤滑油になるので、できるだけ気を配りたいと思います」
――昨年までドラフトした選手は社会人や大学生がメインでした。
吉田「高田さんがGMに就任した当初は、チームに戦力がなかった。だから、大学生や社会人の即戦力を獲ったんです。なんだったら『30歳過ぎていてもいいから、すぐ使える選手を』ってね(笑)。ちょっと選手が育ってきたから、高校生もドラフトで獲ろうとなったのは、ここ2、3年ですかね。少し先を見据えて獲れるようになりました」
三原「育成したい選手と即戦力の割合は、その年のチームの状況に大きく影響を受けますね。もちろん、戦力分析で何年か先を見るので、それとの照らし合わせにはなりますが」
吉田「去年も1位指名は最初、小園(海斗)だったじゃないですか。チームに少し余裕が出てきたんですよね。小園が獲れなかったら即戦力に行こう、と代表と話していたんですよ」
――チーム作りをする上で、どのくらい先の未来まで思い描いていますか?
三原「5年後のチームがどうなっているのか、どの選手が核となるのか、そこまでは想定しています」
吉田「その通りにいけばいいんだけど、なかなかね(笑)」
三原「そうなんですよ(笑)。だから、最高のパターン。その次のパターンって、何パターンか考えています」
吉田「生身の人間だから怪我もするしね。ドラフトした後の育成も大事ですよ」