満塁弾サンタナ、自身の一発よりイチローへの拍手に感激「本当にクールだった」
未来の大砲候補、衝撃の逆転満弾「打った瞬間に入ると思ったよ」
■マリナーズ 9-7 アスレチックス(20日・東京ドーム)
マリナーズは20日、東京ドームでアスレチックスとの「2019 MGM MLB日本開幕戦」で乱打戦を制し、9-7で開幕戦を飾った。1点を追う3回に驚愕の逆転満塁ホームランを右翼へ運んだドミンゴ・サンタナ外野手は試合後、「打った瞬間に入ると思ったよ」と満面の笑み。会心の一撃でチームを勝利に導いた喜びを語った。
初回、2回と1点ずつを許し、2点ビハインドで迎えた3回。ゴードンの右前適時打で1点を返したマリナーズは、2死二塁からブルースの死球、4番エンカーナシオンがフルカウントから四球を選び、2死満塁の絶好機を迎える。ここで打席に立ったサンタナは初球を見送りストライクとした後、2球目の内角高めを詰まらせながらも衝撃のパワーでフルスイング。打球はぐんぐん飛距離を伸ばすと、右翼席に飛び込む逆転満塁アーチとなった。
「元々、詰まらせながら逆方向に打球を飛ばすことが得意なんだ」と話す26歳外野手は、試合の潮目を変えた一発で球場をどよめかせ、「本当に最高だった。気持ちが良かったよ」と満足げに振り返った。
オープン戦では25打席に立ち、打率.400、4本塁打9打点を記録。好調な打撃を持続させたまま、開幕戦を迎えた。ゆくゆくはチームを背負って立つ主砲候補として期待される男が、開幕戦という大舞台で輝いた。
もちろん、自身が活躍し、チームが勝ったことはうれしい。だが、それ以上にうれしかったのが、東京ドームに集まった満員の観客が、4回守備から途中交代したイチローに万雷の拍手を送ったことだった。「イチローは最高の選手。僕も彼を尊敬してやまないけれど、日本のファンが大きな拍手を送り、敬意を示した様子を見られたのは、本当にクールだったよ」と目を細めた。
強行スケジュールでの来日となったが、時差に苦しむこともなく、時間があればショッピングに出掛けるなど滞在を楽しんでいるという。「こんなに素晴らしい国でプレーする機会を得られて本当に幸せだ」。
開幕戦での大アーチをきっかけに、今季こそ大ブレークのシーズンとしたい。
(Full-Count編集部)