大きく変わったビジネスモデル 15年目を迎える四国アイランドリーグplus

四国アイランドリーグplusは今季15年目を迎える
四国アイランドリーグplusは今季15年目を迎える

3月30日に新シーズンが開幕、平たんではなかったここまでの道のり

 四国アイランドリーグplusは3月30日、15年目のシーズンを迎える。ここまでの道のりは平たんではなかった。

 四国アイランドリーグは、日本で初めて誕生した「プロ野球独立リーグ」だ。西武、ダイエーで活躍し、オリックスの監督も務めた石毛宏典氏が、2004年に構想を発表してスタートした。プロを目指す選手に新たなプレーの場を与えるとともに、地域のスポーツ振興が目的だった。ときにプロ野球界は「球界再編」で大揺れに揺れていた。そのさなかの9月30日に石毛氏は設立構想を発表したのだ。

 四国四県に球団が設立されたのは翌2005年2月。そして4月23日にリーグの運営会社IBLJが設立され、29日に1年目のペナントレースが始まった。しかし四国アイランドリーグは。それから1か月足らずで、経営難に陥る。そこで、リーグのスポンサーだった企業が経営を引き継いだ。IBLJ本社も東京都からこの年6月に、香川県高松市に移された。

 当初、四国アイランドリーグは、プロ野球への選手の輩出と、野球興行をビジネスの柱にしていた。NPBとの間で、プロ野球に移籍する際には契約金と初期の年俸の一部を四国球団の収入にすることが取り決められていた。2013年ドラフト2位で中日に入団した香川の又吉克樹のように、高額の契約金が発生すると独立リーグ側にも大きな収益がもたらされる。

 しかし、そのビジネスモデルでは地元の支持は得られなかった。そこで四国アイランドリーグは地元密着へと大きく舵を切った。1年目はIBLJが、香川、徳島、愛媛、高知の4球団を運営していたが、2006年には4球団が個別の運営会社として独立。各県に縁のある経営者が、独自色を出して経営をするようになった。

 ただ、その道のりは平たんではなかった。各球団ともに経営破綻の危機を迎え、経営陣、支援企業が入れ替わっている。愛媛マンダリンパイレーツは2010年から愛媛県、県内市町村、弐元金融機関が支援をする「県民球団」になっている。

 2007年に日本で2つ目の独立リーグ「BCリーグ」が誕生。この年から独立リーグの日本一決定シリーズであるグランドチャンピオンシップが行われるようになった。BCリーグ(現ルートインBCリーグ)と四国アイランドリーグplusは2014年、日本独立リーグ野球機構を設立。両リーグはリーグ運営面やビジネス面で強く連携している。

日本野球のすそ野として、重要な役割を果たしている四国アイランドリーグplus

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