日ハム金子、古巣オリ相手に投げた本音 「僕の引き出しがまだなかった」
移籍後初登板は昨年まで14年間在籍していたオリックス戦
■日本ハム 4-4 オリックス(30日・札幌ドーム)
日本ハムの金子弌大投手が30日、本拠地でのオリックス戦に先発。昨季まで14年間在籍した古巣相手に5回4安打2失点、88球を投げ、勝ち負けはつかなかった。
初回、先頭打者の福田を3球三振に仕留めた。絶好のスタートを切ったかに見えたが、直後に四球と盗塁で得点圏に走者を背負うと、3番のメネセスに先制の左前適時打を許した。2回には6番の小田に左越えソロ本塁打を浴びた。
「ホームランよりはどちらかと言うとフォアボールが印象に残っています。点にも絡んでいるし、自分でピンチを広げて、自分で自分を苦しめてしまった。(先頭打者から)いいアウトが取れたということでちょっと欲が出てしまったのかなとは思います」と金子は冷静に振り返った。
古巣を相手にして、やりにくさはあったという。「それが打たれた理由でなないですが、やりやすいか、やりにくいかと言われれば、やりにくかったのは正直なところです。本当にちゃんと敵というか相手として見ることのできるバッターが少ないというか」と打ち明ける。
「余計なことを考えて配球してしまうのは多少ありました。考えすぎないでストライク先行できればしっかり抑えられた。今まで対戦したことがないというのが、配球を考えるという意味では僕の引き出しがまだなかったというか。1試合やったので、もし次対戦があるとすれば、もっと落ち着いて投げられるかなと思います」
札幌ドームに足を運んだ4万人を超えるファンの期待に応えたかった。「ちょっとがっかりさせてしまったところがあると思うんですけど、次に札幌ドームで投げる時にはこんなことがないようにと切り替えて、明日からやります。どこで投げるにしても、常に抑えられるように。相手に嫌な印象を与えられるようなピッチングを今後1試合でも多くしていきたいなと思います」と前を向いた。
栗山英樹監督は「勝たせてあげたかった。いろんな思いがあったと思うし、いくら冷静に投げろと言ってもそういう状況ではないことが分かっている中で、本当によくまとめてくれた」とねぎらった。