ハム宮西が早くも今季2ホールド目 前人未踏300ホールドは「気にしていない」
31日のオリックス戦で8回から救援 1イニング3者凡退
■日本ハム 3‐1 オリックス(31日・札幌ドーム)
日本ハムの宮西尚生投手が31日、本拠地でのオリックス戦で今季2ホールド目を挙げた。
左肘手術明けのシーズンにも関わらず、開幕シリーズからフル回転だ。2点リードの8回にマウンドへ。9番から始まるオリックス打線を12球で3者凡退に抑え、9回のハンコック投手につなげた。「まだ、ばらつきはあるけれど、この2試合、抑えられて良かった。抑えて楽になれば、気持ちにも余裕が出る。光は見えている」とうなずいた。
開幕前は完璧に仕上がった状態ではなく、不安を口にしていた。勝ちパターンで投げるにはボール1個分の制球ミスが命取りになるからだ。だが、開幕戦が行われた29日のキャッチボール中に「ひらめいて(状態が)一気に上がった」と言う。30日の第2戦では同点の8回に今季登板。2安打を許しながらも無失点で切り抜けた。緊迫した公式戦で打者と対峙する中で「(感覚を)一気に取り戻した」。ベテランの貫禄だった。
ルーキーイヤーから11年連続50試合登板を続ける鉄腕は、開幕早々2連投で2連続ホールドを記録した。これで通算296ホールド。すでに歴代トップで前人未到の大台まであと4と迫ったが「それは全く気にしていない」と笑い飛ばす。目指すは3年ぶりの日本一。まずは2試合延長戦にもつれこんだ開幕シリーズを2勝1分で乗り切り、「勝ちパターン、負けパターン関係なく投げて、みんなよく抑えて頑張った。去年はリリーフが守りきれずに負けたけど、守りきれた」と手応えを感じている。
ただ、これまでの経験上、リリーフ陣が本当に安定するのはまだ先と見ている。「中継ぎは(1試合に投げるのが)1イニングだから。10試合くらいすれば、みんな気持ちも落ち着く。2週間くらいは集中して、抑えないとね」と自ら先頭を走る覚悟を示した。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)