“ポスト丸”へ広島野間が打率.545と好発進「考えすぎずに。シンプルに」
31日巨人戦で今季初の3番スタメン 開幕から3戦連続マルチ安打
■巨人 6-3 広島(31日・マツダスタジアム)
広島の野間峻祥外野手が“ポスト・丸佳浩”へ猛アピールしている。3月31日の巨人戦(マツダ)で今季初めて3番でスタメン出場し、3打数2安打1死球。開幕から3試合連続マルチ安打を記録し、11打数6安打の打率.545と開幕ダッシュを決めた。
新3番として十分な結果だった。野間は初回1死三塁で死球で出塁。「あれでがっついていかなくてもいいかと思った」と気持ちが楽になった。3回1死一塁では同一、三塁と好機を広げる右前打を放って続く鈴木の同点犠飛を演出。5回1死の第3打席では左翼へ強烈な二塁打を放った。
昨季から逆方向の左翼への力強い打球が目立つようになったが、春季キャンプから意識した練習を行っていた。「自分の場合は作った(途中で変えた)左打ちで、利き腕が前の腕(右腕)になるので、どうしても手先でバットを操作してしまう傾向がある。右腕の力を抜いてレフト方向に打とうとしていたので、逆方向に強い打球が飛ばなかった。だから、できるだけ右腕の力を逃さずに、ボールをしっかり潰す気持ちで打っている」。成長を感じさせる打撃となった。
今季は巨人へFA移籍した丸の抜けたセンターのポジションを任されている。開幕3試合を終えて打率.545と好スタートを切った。「結果が出ているうちはいいが、それが続くとは限らない。考えすぎずに、それまでの打席を持ち込まないように、シンプルにピッチャーの投球に入っていくことを心がけている」と気持ちを引き締める。
初の規定打席に到達した昨季は8月まで打率3割台をキープしていたが、終盤に数字を落として打率.286。「昨季は状態が悪くなった時に、修正するのが難しかった。悪い時にいい感覚の時のように打とうとしても、それはできない。いい時を再現するために、戻す努力をするのか、新しく変えていくか。自分は変えたい方なので、それでやっている」。3番打者として、打撃面でもカバーできる存在になれるか。リーグ4連覇のキーマンの一人であることは間違いない。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)