見えてきた1軍 「後悔はしていない」楽天・釜田が手術を受けて得られたこと
イースタン・リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)では6回無安打無失点と好投を見せる
昨年6月に右肩と右肘の手術を受けた楽天・釜田佳直投手。一歩、一歩、復帰への道を進み、3月24日のイースタン・リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)では6回無安打無失点と好投した。1軍のマウンドを目指す現在の思いを聞いた。
「いつ、どうなるかは分からないので常に気は張っていますが、体、元気ですね」
そう語る声には張りがあった。楽天の8年目右腕・釜田の声だ。
昨年6月25日、釜田が受けた手術は「右肩ベネット骨棘切除術および後方関節包解離術」と「右肘クリーニング術」。復帰まで6ヶ月と診断された。最初はわずかだった痛みが「もう、手術しないと投げられない状態」と言うほどで決断した。
「手術をしなければそのまま終わっている。手術をやってみてどうなるかも、やってみないとわからないと思ったので、後悔はなかったです。それから、なぜ、そうなったのかという原因をしっかり突き詰めて手術に臨めたので良かったなと思います」
釜田の右肘は曲げ伸ばしがしづらい。その分、投球後のフォロースルーで逃がせられなかった力で肩に負担がかかったという。
「肩に骨棘ができて、関節の袋に擦れるわけですよ。それが炎症して硬くなってきます。結局、肩の可動域も全然、なくなった。投げに行く時も痛いし、止まる時にも痛い。だんだん、痛みがひどくなってきて、これは手術をやるしかないな、と思いました」
右肘には2013年と14年にもメスを入れているが、右肩のリハビリはその比ではなかったと話す。
「投げた後の、なんていうんですかね、ガクッとくるダメージの大きさ。例えば、軟らかいボールを投げるという動作など、新しいことを始めるたびに肩に対しての反応がすごく出るんですよ。10メートル、20メートルと距離を伸ばしてもそうだし、マウンドから投げるとなればなおさら。バッティングピッチャーをやって、ゲームで投げるという、その全ての段階において新しい反応が出る。その度に『きついな』『時間がかかるな』っていうのは感じました」
時には不安にかられながらも地道に汗を流した。