3連勝の楽天・平石監督、守護神松井に苦言を呈したワケ「喝入れます」

楽天・平石監督【写真:荒川祐史】
楽天・平石監督【写真:荒川祐史】

9回、先頭近藤の一ゴロで送球が顎を直撃した松井

■楽天 3-1 日本ハム(2日・楽天生命パーク)

 楽天は2日、本拠地楽天生命パークで日本ハムと対戦し3-1で勝利した。ホーム開幕戦を白星で飾り、連勝を3に伸ばした。

 午後4時プレーボールとなった本拠地開幕戦。先発の辛島航投手が初回を3者凡退に抑えると、練習中から散らついていた雪が本降りとなり、1回裏、2番茂木の打席中に試合は一時中断に。22分後に再開すると、茂木は四球。打席には3番浅村が。茂木はけん制で挟まれてアウトになったが、浅村は本拠地初打席で右前安打を放った。

 辛島は毎回、走者を出しながらも要所を締めてゼロを並べた。すると、4回1死三塁で4番島内のタイムリーが飛び出し先制。8回には、浅村に移籍後初本塁打となる2ランが飛び出し、リードを広げた。9回に松井が1死満塁から1点を失ったが、逃げ切って勝利。雪の舞う極寒の試合となったホーム開幕戦を飾って3連勝とし、開幕から負けのなかった日本ハムに今季初黒星をつけた。

 投打がかみ合った試合に平石洋介監督は「こういう試合を取れたのは本当に大きいんじゃないかなと思う」と納得の表情を見せた。攻撃では4番島内が初打点を挙げ、3番浅村には移籍後初本塁打。先発の辛島は厳しい寒さの中で7回3安打8奪三振無失点と好投し、指揮官は「本当によく7回までしっかり投げ抜いてくれた。完璧ですね。ピッチャーとしては今日の条件、かなり苦しいと思うんですけど、本当に素晴らしいピッチングでしたね」と絶賛した。

 それでも、締めるところはきっちり締める。今季初セーブを挙げた守護神の松井に対して「喝、入れますよ」と平石監督。9回の先頭・近藤を一ゴロに打ち取って一塁のベースカバーに走った松井だったが、銀次のトスしたボールを捕球できず、ボールが左顎付近に直撃。その後、中田、横尾に四球を与えて満塁のピンチを背負い、内野ゴロの間に1点を失った。

 指揮官は「バタバタしたのはどうでもいいんですよ。ただ、先頭バッターでボールを弾いて顔に当たったでしょ。あれを痛がって(逸れた)ボールを取りに行かない、ああいう姿、絶対にアカンのでね。痛がるのは後でいい。そこだけは喝を入れておきます」と松井の姿勢に苦言を呈した。それも、この先の長いシーズンを戦う上では見過ごせないことだから。「まず明日、初回からしっかりといきたいと思います」と気を引きしめ直した指揮官。2013年以来のリーグ優勝と日本一へ、1試合1試合を大切に積み重ねていく。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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