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ロッテの「ホームランラグーン」はどう作用する?“先駆者”ホークスに見る変化

2019年シーズンからロッテの本拠地ZOZOマリンスタジアムに「ホームランラグーン」が設置された。球場が狭くなった影響は開幕からの3試合が終わった段階で早くも表れ、ホームのロッテとビジターの楽天にそれぞれ6本、計12本のホームランが生まれている。

テラス設置後の2015年は90勝をマークして独走Vを果たした

 そんな中、主力選手の中では内川だけが例外的に本塁打数を減らす結果に。ただ、そんな内川もヤフオクドームでの本塁打率は大きく増加させている(2014年の22.2%に対して、2015年は45.5%)。本塁打の総数こそ減少したとはいえ、また違った形でテラスの影響が感じられる一例だ。

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 そして、テラスの設置はチーム成績にも大きな影響を及ぼした。ソフトバンクの2014年と2015年のシーズン成績と、チーム総得点・総失点は以下の通り。

2014年(リーグ1位):144試合 78勝60敗6分 勝率.565 607得点 468失点
2015年(リーグ1位):143試合 90勝49敗4分 勝率.647 651得点 491失点

 2014年のソフトバンクは、中田賢一、鶴岡慎也、岡島秀樹、李大浩、デニス・サファテ、ジェイソン・スタンリッジ、ブライアン・ウルフを獲得する大型補強を敢行し、前評判も高かった。期待通りにリーグ優勝、そして日本一に輝いたが、レギュラーシーズンでの勝ち星は80勝未満。2位のオリックスとのゲーム差は0、勝率の差はわずか.002という僅差で、盤石の優勝とは言い難いものだった。

 対照的に、翌2015年はオフの補強の目玉だった松坂大輔投手が相次ぐ故障に苦しみ、戦力となった新加入選手はバンデンハーク投手のみ。しかし、前年比で得点が44増加したのに対し、失点増は23にとどまって攻守のバランスが向上。得失点差の改善は勝ち数にも反映され、前年から12勝を上積みして90勝に到達。勝率も前年比で.082上昇し、2位の日本ハムに12ゲームの大差をつけて優勝を飾った。この得失点差の変遷を考えても、テラスの設置は首位独走に一役買っていたと言えるのではないだろうか。

 ちなみに、ホームランテラスを設置した2015年以降、福岡ソフトバンクはリーグ1位とリーグ2位がそれぞれ2度ずつと、3位以下に落ちたことが一度もない。もちろん、それも他を圧倒する戦力や優れた編成があってのことだが、2012年は3位、2013年は4位と、過去には苦しむシーズンも少なくなかった。それだけに、テラス設置による得点力増は、チームにとってもひとつのターニングポイントになったという見方もできそうだ。

 ロッテは2018年のチーム総得点がリーグ5位の534点、本塁打数が12球団最少の78本と、昨季まで慢性的な得点力不足に悩まされ続けてきた。早くもその効果が表れつつあるホームランラグーンの新設は、野手の打撃成績のみならず、ソフトバンクのようにチームの成績向上にもつながるのか。グラウンド内外で改革を推し進めるロッテが打った新たな一手が、どのような結果をもたらすのかに注目していきたい。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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