イチロー元同僚監督を含む5人退場! 乱闘劇に地元メディア「本当に興奮状態です」
8日に行われたパイレーツ対レッズ戦で退場者5人が出る乱闘劇
■パイレーツ 7-5 レッズ(日本時間8日・ピッツバーグ)
7日(日本時間8日)に行われたパイレーツ対レッズ戦で、元マリナーズのイチロー外野手の同僚だったデビッド・ベル監督ら5人が退場となる乱闘騒動が勃発し、地元メディアでは「見てください、戦争状態だ!」と大きな物議を醸している。
レッズが1点リードで迎えた4回。先頭打者のディートリッチの初球でパイレーツの本拠地、PNCパークにゴングが鳴り響いた。先発右腕アーチャーが投じた時速93マイル(約150キロ)のファストボールは、ディートリッチの臀部に軌道を描いた。
すかさず腰を引いてかわしたディートリッチ。速球はワンバウンドしてフェンスに直撃、ビーンボールに憮然とした表情で打席で仁王立ちした。
地元テレビ局の実況は「彼は(危険球が)くるのはわかっていました」と語った。伏線はあった。2回無死一塁の場面でディートリッチはアーチャーから場外2ラン弾を放っていたが、この際、打席に立ち尽くし、打球の行方を見届ける“ドヤ顔”パフォーマンスを見せていた。
ディートリッチの挑発行為に対する報復ビーンボールと実況は分析。球審が警告を言い渡す間、エキサイトしたのはレッズのベル監督だった。2001年シーズンにイチローの同僚で伝説のレーザービームを三塁でキャッチした監督1年目の元名手は球審に詰め寄った。コーチ陣が制止に入るほどの剣幕に、解説も「デビッド・ベルが熱くなってます。ボーイ! 彼は興奮してます。本当に興奮状態です」と唖然としながら言葉をつないだ。
その間に、レッズのプイグ外野手が突進すると、両軍ベンチ総出の乱闘騒動に。プイグも興奮状態でチームメートのボットに制止されたが、収まらず。両軍がフィールド上で小競り合いを展開すると、実況も「見てください。戦争状態だ!」とエキサイトしていた。
ボットとパイレーツのカブレラに制止されていたプイグだが、怒り冷めやらず再度アーチャーに向かって、味方を引き摺りながら突進すると、再び両軍ヒートアップ。両軍入り乱れたバトルは4分以上続いた。
レッズは大興奮のベル監督、プイグ、左腕ガレット投手が、パイレーツは中継ぎのケラとクローザーのバスケスがそれぞれ退場に。両軍5人退場者を出す騒動となった。
乱闘劇の発端を作ったアーチャーはお咎めなし。このままディートリッチを空振り三振に打ち取ると、6回5安打7奪三振3失点の力投で、7-5勝利に貢献。今季初勝利を手にしたが、後味の悪い乱戦となった。