元オリ助っ人が語る19歳のイチロー「人生最高の打者の一人」「面白い男」
若かりし頃のイチローに“預言”「オレは君のプレーをテレビで見ることになるだろう」
「私にとって、日本で見たイチロー・スズキは人生最高の打者の一人だ。才能に恵まれ、その才能の活かし方を知っていた。スピードも生かしていたしね。素晴らしい肩もあった。類まれなる選手だよ。その上、怪我もしなかった。欠場もしなかった」
天賦の才を授かった安打製造機だが、一世を風靡した振り子打法を確立した努力をゲイニー氏は目の当たりにしていた。
「私も投手の映像を何度も見た。弱点も、どこに投げてくるかもわかっていた。彼の打撃スタイルは本当にユニークなんだ」
そして、その才能が日本球界に留まらないことを、ゲイニー氏はわかっていたという。大ブレークした1994年には本人にも伝えていたと、特集の中で明かしている。
「1994年のシーズン中にイチローにこう言ったことを覚えている。『オレは君のプレーをテレビで見ることになるだろう』ってね。イチローは笑い始めたんだ。『そんなことは実現しない』と言っていたよ。その後に、彼はアメリカに行くことを目標にし始めたけれど、彼に出会った頃は、その可能性は遥か彼方と考えていたようだ。まだ準備はできていないと彼は感じていたんだね」
ゲイニー氏の予言は7年後のマリナーズ移籍で実現することになる。メジャーの舞台に立ったことのあるチームメートの言葉は、若かりし頃のイチローにとって意味のあるものとなったのかもしれない。
(Full-Count編集部)