「雄星もそうだった」―西武の連敗止めた今井、前エースとの“共通点”とは…
7回途中3失点で2勝目、辻監督は「ブルペンははちゃめちゃだった」と振り返るも…
■西武 6-4 ソフトバンク(20日・メットライフ)
西武・今井達也投手が20日のソフトバンク戦(メットライフ)に先発し、7回途中3失点で2勝目をあげた。
「いつも通り臨めた」と自然体を貫き、粘投でチームの連敗を止めた。前回登板の13日・オリックス戦(メットライフ)では5回2/3を投げ6四球と大乱調で7失点(自責5)。中6日で先発したこの日は6安打を浴びながらも、バッテリーを組んだ森が盗塁を2つ刺すなど今井をアシスト。打線も1点ビハインドの2回に一挙5点を奪って逆転に成功し、3連敗中の嫌なムードを一掃した。
しかし球数が100球を超えると制球がバラつき、7回無死二塁で2番手の小川にスイッチ。「もう1イニング投げ切れれば失点も少なく済んだ。ブルペン陣にも申し訳なかった」とイニング途中でマウンドを譲ったことを反省していた。
辻監督は「今日の今井のブルペンはひどかったね、はちゃめちゃだった」と今井の試合前の様子を明かした。イニング間のキャッチボールでもボールが高めに浮き、荒れ球を何球も投じた。しかしマウンドに上がると今井は“いつも通り”。西口投手コーチからは「打者が立った方がまとまるタイプ」と言われ、ブルペンでの状態の良し悪しにとらわれなくなったからだ。
キャッチボールで球が荒れるのは今井だけではなかったという。この日のイニング間にペアを組んだ岡田は「3年くらい前の雄星(菊池雄星・現マリナーズ)もそうだった。雄星は本当に大変だった、相手をするのも嫌になっちゃうくらい」と当時のことを懐かしんだ。
2016年の菊池は自身初の開幕投手を務め12勝を挙げるなど名実ともにエースの座をつかんだ飛躍の1年を過ごしている。一方で今年高卒3年目のシーズンを送る今井に対して「エースにならないといけない投手」と指揮官が寄せる期待は大きい。開幕前から「2桁勝利」を目標に掲げる今井のシーズンはまだ始まったばかりだ。