「スタジアムで現金は使えません」楽天生命パークはボールパークの理想形となるか
スタジアムのキャッシュレス化は12球団で当然の後継になる日も…
楽天野球団経営企画室の江副翠氏は、先のJリーグ・ヴィッセル神戸の開幕戦(ノエビアスタジアム)で行われたキャッシュレススタジアムの実証実験を踏まえて、改善した点が2つあったのだと話す。
「ヴィッセル神戸戦でのフィードバックを受けて、サンドウィッチマンの人数を増やし、周知を徹底しました。そして、スタッフ教育の時間を増やしました。速やかに会計を済ませ、待機する人を減らすことがキャッシュレス化の目的のひとつでもあるので、スタッフのスムーズな応対の重要さをあらためて感じ、スケジュールを組み直してスタッフ向けの研修に充てました。例えば、決済端末の操作方法から、レジで現金を持ってレジまでいらしたお客様にどのような対応をするか、などです」
「サンドウィッチマン」などによる周知徹底やEdyカードプレゼントといった施策、サポートデスクの設置などの甲斐あって、開幕戦では、現金使用不可に対する大きなトラブルは発生しなかったのだという。
行動・購買データの活用方法、お客様がよりメリットを感じていただけるような追加のキャンペーンの検討や、ネットワーク障害が発生したときの対応など、ユーザーが増えるにつれて見えてくる課題もあると予想されるが、老若男女、ホーム・ビジターのファン、誰が訪れても安心して使用できるキャッシュレススタジアムになっていくことを願いたい。そして、キャッシュレスの波が押し寄せている昨今にあって、スタジアムのキャッシュレス化は、12球団で当然の光景になる日もそう遠いことではないのかもしれない。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)