菊池雄星、9球で3者凡退 降板4時間後に試合終了「投げたことを忘れていた」
初の“ショートスターター”に「経験したことない感じでした」
■マリナーズ 5-4 レンジャーズ(日本時間27日・シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手が26日(日本時間27日)、本拠地レンジャーズ戦に先発し、予定通り1回を投げて無安打無失点2奪三振と好投した。初の“ショートスターター”は、わずか9球で3者凡退。試合は延長11回、4時間6分の熱戦の末にマリナーズが5-4でサヨナラ勝ちしたが、菊池は試合後に「正直、最後は投げたことを忘れていた」と苦笑いで振り返った。
先発ローテーションを崩すことなく怪我を防止したり疲労を軽減させるため、メジャー1年目の菊池の投球回数を定期的に短縮させる方針のマリナーズ。初の“ショートスターター”としてマウンドに上がった左腕は初回、先頭のデシールズを二ゴロに打ち取ると、オドル、アンドラスを2者連続でスライダーで空振り三振に仕留めた。わずか9球で3者凡退。直球の最速は93.9マイル(約151キロ)を記録し、変化球も駆使した。
試合後、菊池は「すごくいいマウンドになったんじゃないかと思います」と納得の表情。「ちょっとブルペンで球数をいつもより多く投げて、1イニングだけなので万全で行きたいなと。初回からしっかり投げられるように、そういう準備はしましたね。普段と変わらず、流れを崩さずに同じ時間に起きてご飯も食べたりとか、そういう準備は普段どおりやろうと思って意識はしてました」と振り返った。
「追い込んでからスライダーで三振を取れたというのは、本来の自分のやりたい形ではあるので」と菊池。アンドラスに投じたチェンジアップについても「今日はチェンジアップを使いたいなと思っていたところでいいボールがいって、次に繋がると思います」と手応えを感じたようだ。
熱戦となった試合は、延長11回にマリナーズのサヨナラ勝利で決着。菊池が降板してから、約4時間が経っていた。「延長にもいってたので、正直、最後は投げたことを忘れていて……。そのくらい、早いというか、経験したことない感じでしたけど」と苦笑。ただ、収穫は多かっただけに、次回登板にしっかりつなげていきたいところだ。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)