「チームは自分を見捨てなかった」―広島ジョンソン、6回零封で「感謝」の2勝目
復調へ「ビデオを見返し」てフォーム修正「これを続けていきたい」
■広島 4-0 DeNA(11日・マツダスタジアム)
広島のクリス・ジョンソン投手が11日のDeNA戦に先発し、6回無失点の好投で今季2勝目をマークした。
初回は3者凡退と絶好のスタートを切ったが、リードをもらった2回以降は毎回走者を許す苦しい投球だった。4回は2死一、二塁、5回と6回は先頭打者に出塁を許して得点圏に走者を進めたが、粘りの投球でDeNAに得点を許さなかった。
お立ち台で「横浜はいい打線なので球数を要したが、気をつけてしっかり投げることができた」と自らの投球を振り返ったジョンソンだが、今季は試合前まで6試合に先発して1勝3敗と不振に苦しんでいた。沢村賞を獲得した16年には、先発して6回以上を自責3以下のクオリティー・スタート(QS)率が92.3%と抜群の安定感が売りだったが、今季はその数字も5試合目まで0%で、前回登板の巨人戦で勝ち負けはつかなかったが6回無失点を記録したのみだった。
復調に向けて「開幕の時からのビデオを見返した」というジョンソンは、「自分の持ち味である球の出どころが見にくい投げ方ができていなかった」と投球フォームを修正。「他にも課題はたくさんあったが、一気に直すのではなく、ひとつひとつ修正していくという気持ちで取り組んだ」という姿勢で今季2勝目につなげた。「自分の思い通りにいかない時も、チームは自分を見捨てずにしっかりサポートしてくれた。自分もそれに応えてチームに貢献しないといけないと思った」という左腕は、「いい内容の投球ができたので、これを続けていきたい」とエースの復権を誓った。
ここまで大瀬良と床田が引っ張ってきた先発陣で、来日4年で3度の2桁勝利を記録しているタイトルホルダーの復調は、なかなか貯金ができないチームに勢いをつける存在となる。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)