大谷翔平、2年目の進化とは… データ&敵軍証言から探る昨季からの変化
敵軍も感じる大谷の“進化”「いい選球眼の持ち主」「アプローチも良い。トラウトの後、プホルスの前を打つのには理由がある」
敵軍も“進化”を感じ取っている。大谷が今季初アーチをかけた13日のツインズ戦でマスクを被っていた9年目カストロは「彼は特別な才能を持っている選手。打線の中で手強い相手なんだ」と警戒した上で、こう証言した。
「積極的なアップローチをしてくる半面、いい選球眼の持ち主だ。目も良さそうだから、アウトにするには手強い相手だ。アプローチは非常に素晴らしい感じがする。メジャーにやって来て、対戦する投手たちに順応しつつある。身体が大きい選手だから、力もあるし強烈な打球が打てる。(失投や甘い球など)ミスをしてしまった時には能力を見せつけられてしまうんだ」
11日オリオールズ戦の9回1死二塁では右前適時打を放った。マウンドの3年目右腕ヤカボニスは初球に外角チェンジアップで空振りを奪って2球目からは外角直球で攻めたが、3ボール1ストライクに。ストライクを取りにいった甘い低めのチェンジアップを痛打された。試合後に、こう振り返っていた。
「試合を通して、彼は初球からアグレッシブだった。良い目を持っている。アプローチも良い。良い打者だ。トラウトの後、プホルスの前を打っているのには理由があるね」
大谷は打撃に日々改良を加えている。昨季より重心を下げた打ち方で、試合前のフリー打撃では「自分の中の感覚を養うため」と1セット目では左肩にバットを当ててからスイングを開始する。始動前に予備動作を加えることでよりスムーズにバットを出している印象だ。そして、術後も昨季と変わらぬ豪快な打撃。体勢を崩されて空振りするケースが明らかに減っている。大谷は「打撃に関しては感覚が戻れば十分同じ感じでいけるかなと。ただ、配球も含めて(相手の)攻め方も変わってくる。自分も進歩しないと、去年と同じ成績、またはそれ以上の成績は残せない」と気を引き締める。
17日のロイヤルズ戦で復帰後本拠地初見参する。球団関係者によると、18、19日の同カードのチケットは今季初めて完売する見込みだという。17日ケラー、18日ジェニスと右腕が並び、19日は主戦左腕のダフィーと対峙する。満員に埋まった本拠地を熱狂させる豪快な打撃を期待したいところだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)