イチロー氏“支持”は「間抜けですか?」 米でまた真の「ヒットキング」論争
「私の気持ちとしては、それでもイチローこそが本物のヒットキングなのです」
ところが、クウィック記者は「ティム、僕としては(ローズではなくイチローを推すのは)どちらかと言うと道徳的な理由が関わっているんです。イチローのように、過去にそういった経験がない選手を支持したいと思っていますから」と、あらためて人間性を重視していると説明。イチロー氏こそが「ヒットキング」だという考えを曲げるつもりはないようだ。
一方で、もう1人の“イチロー支持派“のキーザー記者は「日本時代の安打数も加えれば、イチローはローズよりも多くの安打を放っていますね。けど、それが理由でイチローが真のヒットキングだと考えるべきかはわかりません。なぜなら、メジャーリーグと同じレベルではないと私も理解しているからです」と、日本時代の安打数をカウントすることは正しいとは言えないと認めている。ただ、もしイチロー氏がメジャーリーグでキャリアの全てを過ごしていたら、ローズ氏の安打数を超えられたと信じているとも言及。そして、「ピート・ローズはイチローよりも(メジャーで)多くの安打数を記録していますが、私の気持ちとしては、それでもイチローこそが本物のヒットキングなのです」と結論づけている。
キーザー氏が最後に、“イチロー支持派”を代表して「ティム、私たち2人は間抜けですか?」と問いかけると、ブラウン記者は「その通りですよ!」とピシャリ。同じような考えの人はもちろん多いはずだが、米国内の議論でも3人のうち2人がイチロー氏を「ヒットキング」に推すという結果となっている。
イチロー氏がコツコツと、そして、クリーンに積み重ねてきた日米通算4367本のヒットには“説得力”がある。今後も米国のファンが一目を置く記録であり続けることは確かだ。
(Full-Count編集部)