中日松坂「試合でこう抑えたいというのは出せた」 今季初実戦は2回3K完全
キャンプ中にファンとの接触で右肩に炎症が生じて離脱
中日の松坂大輔投手が28日、タマホームスタジアム筑後で行われたウエスタン・リーグのソフトバンク戦で今季初めて実戦に登板し、2回をパーフェクトに封じた。昨年9月13日の阪神戦(甲子園)以来、257日ぶりの実戦登板を終えた松坂は降板後「久しぶりの実戦登板ということもあって探りながらの投球にはなったと思います」と振り返った。
初回先頭の真砂を2球で追い込み、3球目のスライダーで二飛。続く三森は2球で追い込むと、チェンジアップで空振り三振に切った。さらに中村晃も2ボール2ストライクからの5球目、低めのスライダーで空振り三振。2者連続三振で3者凡退に封じた。
初回が11球で終わったことで、松坂は2回も続投。この回先頭のコラスを2球目のカットボールで中飛に打ち取ると、田城を空振り三振に仕留めてこの日3つ目の三振。栗原も二ゴロに仕留めて、6者連続でアウトに仕留めた。この日の最速は137キロ。2回は9球でまとめ、2回を投げて20球、無安打無失点の完全投球のまま降板した。
真っ直ぐだけでなく、カットボール、ツーシーム、スライダー、チェンジアップと変化球を駆使しながら、2回を投げた松坂。「今、僕はボールの勢いで抑える投手じゃない。いろんなことを駆使しながら抑えていかないといけない。自分が試合でこう抑えたいなというのは出せた試合だったんじゃないかなと思います」とうなずいた。
昨季、ソフトバンクから移籍した中日で6勝をマークし、復活を遂げた松坂。右肩の故障で苦しみ、ソフトバンクでの3年間のほとんどを過ごすことになった筑後で、復帰へのスタートを切った松坂。中日ファンだけでなく、ソフトバンクファンからも歓声、拍手を受け「アップしている時に歓声をもらえて嬉しかったですね。ホークスにいた3年間でまともに投げられずにほとんど筑後にいたので、ヤフオクドームよりも筑後がホーム。帰ってきたなという感じはありました」と、語っていた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)