BCリーグ福島にMLB初女性コーチがコーチ留学 岩村監督「国際交流の一環に」
「日本の野球界はプロからアマまで一枚岩にならないといけない」
フロントと現場の両者を代表することになった今年は、住民票を福島に移し、じっくりと腰を据えて地元発展に取り組む意気込みだ。愛媛で生まれ育ち、東京、アメリカ、仙台の球団でプレーした。2015年に選手兼監督として入団するまで縁もゆかりもなかった土地だったが、今では福島は第2の故郷となっている。5月からは西会津町の応援大使にも就任した。
「僕はもう福島県民ですから。球団経営を中途半端にするつもりはない。どうせやるならトコトンやる。今やっていることは、人生の縮図じゃないけど、それに近いものがあって、いろいろなことが勉強になるんですよ。何の縁もなかったところにパッと来て何かを始める。それもまた縁でしょう。福島には福島で生まれ育ったわけじゃないけど、地元だと思ってやっている人がいっぱいいる。僕もその1人ですよ」
岩村氏が将来的に目指すのは、独立リーグとNPBの協力だ。メジャー球団の傘下にあるマイナー球団のように、独立採算制ではあるが、フランチャイズの1つとなって選手育成の場として生かされることだ。
「野球の競技人口が減っているという事実がある中、日本の野球界はプロからアマまで一枚岩にならないといけない。野球が上手い選手を集めてプロ野球を成り立たせることだけがNPBの仕事ではないと思うんですよ。独立リーグやアマチュア野球も巻き込みながら、一緒に野球界の裾野を広げて行こうっていう話し合いができることを、心から願っています」
福島から始まるネットワークを少しずつだが着実に広げる挑戦は続く。
(佐藤直子 / Naoko Sato)