元楽天・横山、メキシコ本拠地デビュー 「やんちゃ」なアマダーも適応サポート
1回1安打無失点の好投「ホームではとてもファンの声援が大きかった
昨年限りで楽天を退団し、今季からメキシカンシティ・レッドデビルズでプレーしている横山貴明投手が28日(日本時間29日)、本拠地でのアグアスカリエンテス・レイルロードメン戦に登板し、1回1安打無失点と好投した。
メキシコでのプレーが決まってから約2週間、横山はロングリリーバーとして試合をつくる重要な役割を担っている。これまではすべて敵地での登板だったものの、ついにチームの新本拠地である「アルフレド・アルプ・エル―スタジアム」のマウンドに立つ時がやってきた。
6回表、メキシコシティが6-3とリードしている場面。2番手として横山がマウンドへ。サイドスローからの巧みな投球術で2つのアウトを奪三振で記録。この回は安打と四球で2死一、二塁のピンチを迎えたが、最後の打者を内野ゴロに仕留めて無失点で切り抜けた。横山の好投で勢いに乗ったチームは得点を重ね、試合は11-3で勝利。また、楽天時代のチームメートだったジェフェット・アマダー内野手も「4番・DH」として出場し、3打数2安打1打点と活躍した。
横山はここまで4試合に登板して0勝3ホールド、防御率2.08の成績を残している。横山に本拠地初登板を終えた心境を尋ねると「これまではすべてビジターで登板してきました。そのときは凄いブーイングだったのですが、逆にホームではとてもファンの声援が大きかったです」と地元ファンの温かさを感じていた。
入団した直後は1人でチームに溶け込むことに苦労したというが、今ではアマダーや日本人スタッフの存在のおかげで環境に適応できているという横山。アマダーについては「楽天時代はシャイという印象がありましたが、メキシコでは『やんちゃ』という感じでチームメートともよく喋っているのでこれまでの印象が大きく変わりました」と語る。
まだメキシコに来て数週間しか経ってはいないが、横山は周囲のサポートのおかげで楽しくプレーができているようだ。飛びやすいボールを使用していることもあって積極的にスイングする打者が多いメキシカンリーグ。こうした日本とは違う環境でプレーすることは、横山自身にとっても大きな自信につながることだろう。次回登板での好投に期待したい。
(豊川遼 / Ryo Toyokawa)