星稜3年生左腕・寺沢が好救援「攻められた」エース奥川は登板なし

救援で3回を6奪三振無失点に抑えた星稜・寺沢孝多【写真:沢井史】
救援で3回を6奪三振無失点に抑えた星稜・寺沢孝多【写真:沢井史】

3年生左腕・寺沢が3回6奪三振無失点 春4年連続決勝へ「腕をしっかり振ってストライク先行で」

 第140回北信越地区高校野球大会の第3日は3日、富山アルペンスタジアムで準決勝が行われ、星稜は先発の寺西成騎(2年)、寺沢孝多(3年)の継投で粘る富山第一打線を封じ、春4年連続の決勝進出を決めた。1-2で迎えた4回に6番の福本陽生(3年)が中越え逆転2ランを放つと、6回には岡田大響(3年)の犠飛、代打の大高正寛(3年)の適時打で加点した。先発の寺西は毎回安打を浴びながら要所を締め、6回8奪三振2失点。7回からマウンドに立った寺沢は3回を6奪三振無失点と前日に続き好リリーフを見せた。エースの奥川恭伸は前日に続き、この日も登板はなかった。

 寺沢は前日の東海大諏訪戦では相手の追い上げムードの7回途中から登板し、2回2/3を投げて無失点。この日も7回から先発の寺西の後を受け継いだ。3回無安打無失点。4者連続を含む6奪三振と快投し、決勝に繋げた。「昨日は立ち上がりが良くなくて、ランナーをためてしまったので、今日はまずランナーをためないことを考えました。相手打者の反応を見て、変化球に合っていないように見えたので、スライダーで厳しいところを攻めることができました」と汗をぬぐった。

 7回2死からは4者連続三振を奪った。前試合で三塁打を2本放った2番の本郷に対しては変化球を振らせて空振り三振を奪うと、3番の村、4番の辻井に対しては3球三振。テンポの良さも手伝って、上位打線を手玉に取った。前チームから投手陣の一角を担い、貴重な左腕としてマウンドに立つ。春季県大会ではエースの奥川の登板がなく、主にリリーフとしてマウンドに立ち試合を締める役割を担っている。

 昨夏の甲子園では2回戦の済美戦で逆転サヨナラ満塁弾を浴び、その悔しさを胸にしまい込んで、ここまで歩んできた。夏の大会を前に4日が最後の公式戦となる。心掛けるのは立ち上がりだ。「入りをしっかりすること。腕をしっかり振ってストライク先行で投げられるようにしたいです」。エースの奥川とは同じクラスで、共に行動することも多い。大切な仲間と“負けない春”を目指し、最後までフル稼働する。

(沢井史 / Fumi Sawai)

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