打球が少女直撃で防御ネット問題再燃も… MLBコミッショナー「シーズン中は難しい」

ファウルがファンに直撃し、涙するカブスのアルモラJr.(右)【写真:Getty Images】
ファウルがファンに直撃し、涙するカブスのアルモラJr.(右)【写真:Getty Images】

ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーが防御ネット拡大についてコメントを発表

 メジャーで球場の安全性が再燃している。5月29日(日本時間30日)のヒューストンでのアストロズ対カブスの一戦で、アルバート・アルモラJr.外野手の痛烈なファウルボールが観戦していた少女に直撃するアクシデントが起こった。MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は今季中に防御ネットを変更する予定がないことを語った。米メディアが伝えている。

「ロブ・マンフレッドは今季中に防護ネットが変更されると考えていない」

 こう見出しを付け報じたのは米ヤフースポーツだった。観戦に訪れた少女がファウルボールが直撃する悲劇が起こり、球場の安全面についての議論が再燃。記事では2007年、2012年にMLB選手会がネットの拡大を提案したが、一部のファンたちの反対により実現できなかったことを言及し「目の前の薄いネットに慣れるのには10秒程しかかからない。スタンドのファンの怪我や死亡のリスクに比べたら、(ネットが邪魔だということは)小さな犠牲である」と伝えた。

 さらなる悲劇が起こらないため、防御ネットの必要性は現役選手たちも声を上げている。そんな現状にロブ・マンフレッドMLBコミッショナーが発表したコメントを記事の中で紹介。

「ファンの安全確保に注力し続けることは重要だと思います。現時点ではファンの安全面を優先してバランスをとっていて、この先もそうし続けると思います。各球団のことを考えれば、シーズン中にネットを変更することは大変難しいです。構造的な問題もあります。安全は大変重要なことですので、このことは今から、そしてオフに入っても話し合っていきます」

 現時点ではネットの拡大は行わない予定で、オフにかけて議論していくようだ。メジャーの球場は選手と同じ目線で観戦できる“臨場感”が醍醐味ともいえるが、十分な安全対策はファン、選手の為にも必要不可欠になる。

(Full-Count編集部)

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