鷹・大竹が圧巻の8回零封、自身3連勝で4勝目 工藤監督も絶賛「持ち味出してくれた」
「多少甘くなってもいい時なのか、ダメな時なのか、要所要所で考えて投げました」
■ソフトバンク 3-0 阪神(交流戦・13日・ヤフオクドーム)
ソフトバンクの大竹耕太郎投手が、8回2安打無失点の好投で自身3連勝を飾った。13日、本拠地ヤフオクドームでの阪神戦。初回から阪神打線を手玉に取り、許した安打は2本だけ。ほぼ完璧な投球で4勝目をあげた。
「ここ3試合、失敗の仕方が一緒だった。ここで失投はダメと言うところで失投していた。そこを気をつけて投げました。インコースを投げる時に多少甘くなってもいい時なのか、ダメな時なのか、要所要所で考えて投げました」。初回に糸井に四球を与えたものの、無失点に封じると、そこから凡打の山を築いていった。8回のうち5イニングが3者凡退。危なげない投球だった。
阪神先発の高橋遥も、6回まで1安打に封じる好投を見せ、息詰まる投手戦を展開した。そんなヒリつくような状況にも「何も変えずに1イニングを投げることだけを考えました。点を取ってもらったあと、抑えようとするとどうしても力むので、そここそ力を抜いて、ただの1イニングと思って投げました」と冷静に1球1球を投じていった。
今季序盤は好投しながら、味方の援護に恵まれない試合が続いた。「点が入らなくても、気持ちの中では何も変えないというのが、今になって生きていると思います。そういう試合こそ勝つことに意義がある」。その時の経験から学び、生かしているからこそ、我慢比べになっても動じなかった。
息詰まる投手戦を制した大竹に対して、工藤公康監督も「うまくかわして、持ち味を出してくれた投球だった。低めの制球、コントロールが良かった。甲斐くんもそこを引き出して、うまくリードしてくれた」と高く評価した。これで自身3連勝、今季4勝目をあげた大竹。いまや、ソフトバンクのローテに不可欠な存在になっている。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)