西武高橋光、3年ぶり完投で7勝目「自信になる」 燕バレと直球勝負で153キロ

西武・高橋光成【写真:荒川祐史】
西武・高橋光成【写真:荒川祐史】

第1、2打席でバレンティンに四球も…4度目の打席は「何としても勝負をしたかった」

■西武 11-1 ヤクルト(交流戦・14日・メットライフ)

 西武の高橋光成投手が14日のヤクルト戦(メットライフ)に先発し、9回1失点の完投勝利でチームトップの7勝目をあげた。

 自身4連勝中だった高橋光が、この日も快投でチームを勝利に導いた。初回に味方打線が3点を先制すると、4回には打線が爆発し大量11点の援護点を右腕にプレゼント。高橋光は走者を出しながらも併殺を4度奪うなど粘りの投球で9回を1失点で投げ抜き、3年ぶりの完投勝利で7勝目を挙げた。

 セ・リーグの強打者を相手に再び燃えた。前回登板の7日DeNA戦(横浜)では4番・筒香からストレートで空振り三振を奪っていた高橋光。この日はヤクルトの4番・バレンティンに対しては1打席目、2打席目と四球で歩かせていた。3打席目は三ゴロに抑えたが、8回に2死満塁の場面で4度目の対戦を迎えるとギアを上げた。

「1、2打席目はかわすピッチングをしてしまった。バレンティンとは何としても勝負をしたかった」と、森のサインに首を振ってストレート勝負を選択。すでに球数は100球を超えていたが、今季最速の153キロのストレートを投げ込みセンターフライに打ち取った。

 9回も自ら続投を志願。無死一、三塁とピンチを背負ったものの、最後は山崎を143キロのフォークで空振り三振に仕留めた。高橋光は「最後は紙一重だった。もっと冷静に投げるべきでした」と反省したが、それでも自身3年ぶりの完投勝利を「嬉しいです。自信になる」と喜んだ。

 これで5月22日のソフトバンク戦から自身5連勝と波に乗る。3回持たずに打ち込まれ、ベンチで肩を落とす姿もあった。指揮官から叱咤激励され、必死に前を向いた日もあった。「どんどん勝って、チームに貢献します」とお立ち台で高らかに宣言した高橋光の背中を、苦しみながらも積み重ねた白星たちが強く後押ししている。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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