元DeNA荒波翔の今 メキシカンLの強豪で躍動中「お金では買えない経験」
8時間のバス移動やぶっつけ本番の対戦も…「充実感がありますね」
メキシカンリーグのスルタネス・デ・モンテレイでプレーする元DeNAの荒波翔外野手が、前半戦首位ターンを決めた。前半戦最終戦となった首位対決、本拠地での12日(日本時間13日)のトロス・デ・ティファナ戦には7-10で敗れたが、チームは60試合を終え、40勝20敗。同じく40勝20敗のティファナとともに、北地区1位タイで前半戦を終えた。
1番センターとしてレギュラーの座をつかんでいる荒波は、ここまで45試合に出場し、170打数51安打、打率.300、出塁率.390、0本塁打、12打点。チーム2位の46得点、チーム1位の7盗塁、そして守備でも俊足を生かしたプレーを見せ、リードオフマンとしての役割を果たしている。
「試合後、8時間のバス移動があったり、試合前に打者ミーティングがなく、相手投手の球種を知らないまま、ぶっつけ本番で打席に立たなければならなかったりと、日本とは環境が違いますが、その中で最低限、やることはできているし、自分の持っているものを出してアピールできているかなと思います。給料は日本のほうがいいですが、メキシコでは、日本ではできない、お金では買えない経験ができている。伸び伸びやりやすい環境ですし、充実感がありますね」
メキシカンリーグは南北各地区に8チームずつあり、交流戦も別の地区の各8チームと年間6試合ずつを行う。同じ地区の各チームとは6試合、あるいは12試合が組まれているが、日本のプロ野球のように、同じリーグのチームの各先発投手と1年に何度も対戦する訳ではない。だが、メジャーのように、詳細なデータが用意されることはなく、経験のない1年目の選手には不利な環境だが、その中でも、コツコツと結果を残してきた。