BC茨城の初代主将は31歳ベテラン兼任コーチ 米国も経験し「面白さがわかってきた」
5球団を渡り歩き31歳でルーキーチームの主将を務め現在17盗塁はリーグ2位
BCリーグ1年目の茨城アストロプラネッツ、小野瀬将紀主将兼守備走塁コーチ(31)は長崎セインツを振り出しに、紀州、福井、米国と渡り歩き、独立リーグ10年目を迎えている。
リーグ参入ルーキーチームの主将として、16連敗と記録を更新し続けるチームの要として、苦しい立場だが「いい経験をさせてもらっている。身体を鍛えて、1年でも長く選手ができるように頑張りたい。選手を指導する面白さがわかってきた」と野球を心から楽しんでいる。
常盤大卒業時は、NPBも視野に入れていたが「2、3年やって駄目だったら、野球をやめて、会社でも起こしたかった」と長崎セインツに入団したが、気が付いてみれば、独立リーグ生活も10年目になった。その間には、英語も全くしゃべることが出来ないにもかかわらず、ウィスコンシン州を中心に米独立リーグにも挑戦した。
「色んな野球を見たかった。全く会話もできないなかで、人として成長したかった。野球でそういう勉強ができたのは最高だった」。
結局1年で元の福井ミラクルエレファンツに戻ったが、キャプテンを任され、さらに野球の奥深さを知った。32歳の若さで茨城アストロプラネッツを立ち上げた山根代表とは、ひたちなか市のボーイズリーグでチームメート。
中日、オリックスで活躍した長峰昌司氏(現茨城GM兼ヘッドコーチ)とは、オフのアルバイト先だった水戸の野球塾で知り合い、山根代表への橋渡しをするなど全て人の縁がとりもった。米国では自宅に帰るバスがわからなくなり、ショッピングセンターのバスターミナルで夜明かししたのもいい思い出という。
もっか17盗塁はリーグ2位。「スタメンで出た時は、できるだけ走ろうと思っている」と気力はまだまだ衰えていない。群馬が前期優勝を決めた18日の試合では1番DHでスタメン出場。防御率トップの群馬青柳から左前打、5回には二盗成功で盗塁数も18個に伸ばし主将の意地を見せた。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)