ここ5試合で0勝4敗 苦戦続く菊池雄星をサービス監督は擁護「これも過程だ」
ストレートの多くは145キロ前後「最高の直球が投げられない日もある」
■ロイヤルズ 9-0 マリナーズ(日本時間19日・シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手は18日(日本時間19日)、本拠地でのロイヤルズ戦で今季16試合目の先発登板。前日には28歳の誕生日を迎え一か月ぶりの白星に花を添えたいマウンドだったが、それも叶わず、今季5敗目を喫した。前回13日のツインズ戦で最速95マイル(約153キロ)を計測したストレートはこの日に1球もなく、その多くは90マイル(約145キロ)前後。毎回走者を背負う苦しい展開となり5回9安打6失点でノックアウトされた。
初回、先頭打者からの3連打でいきなり2点を先制された。3回にはソレルにソロを被弾し、4回にはメリフィールドに3ランを浴びた。3者凡退は一度もなく、最後までリズムをつかめないまま、5回で降板となった。
ここ5試合で0勝4敗と、白星から遠ざかっている菊池。波に乗れない左腕のこの日の投球について、スコット・サービス監督は「ボールにキレがなかった。それに乗じて相手打線は積極果敢に挑んできた。4回の3ランは本当に痛かったね。だが、ユウセイにとってはこれも(踏むべき)過程なんだ。最高の直球が投げられない日だってあるだろう」と擁護した。
この日はストレートが走らず、生命線となっていた右打者の膝元へ食い込むスライダーも見極められた。指揮官は「94マイルの直球、厳しいところを突くスライダーが投げられない日でも、試合をつくらなければならないが、彼は苦戦していた。そこは投手コーチや私が助けなければならない部分であり、取り組んでいる。上手く行く方法を見つけなければならない」と、いつになく神妙な面持ちで話した。そして続けた。
「彼も現状を理解し、またそれを不甲斐なく思っている。前回のミネソタでは好投したが、今日はそうではなかった。こういうこともある。彼は(ここでの投球を)学んでいるよ。(球速は)多少の幅が生じているが、健康面からではない。投球フォームのタイミングだ」と、安定を欠く投球が体の故障から来ているものではないと断じた。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)